健康保険保障強化策を発表する文大統領=9日、ソウル(聯合ニュース)

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【ソウル聯合ニュース】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は9日、エステや美容整形などを除く全ての治療に健康保険を適用することを柱とする「健康保険保障強化策」を発表し、「2022年までに全ての国民が医療費を心配しなくていい国、いかなる病気でも安心して治療を受けられる国をつくっていく」との目標を掲げた。

 ソウル市内の大規模病院を訪れた文大統領は「病気なのに金がなくて十分な治療を受けられないことがないようにする」として、「新政権は健康保険だけで心配なく治療を受け、健康を取り戻せるよう、健康保険の保障性を画期的に高める」と強調した。
 強化策によると、超音波や磁気共鳴画像装置(MRI)検査、ロボット手術など健康保険が適用外だった約3800の診療科目を段階的に適用対象にする。
 医療費上昇の主因とされる保険適用外の診療を大幅に減らすため、いわゆる「文在寅ケア」を本格化させた格好となる。文政権はこのため、22年までに30兆6000億ウォン(約2兆9600億円)を投入する方針だ。
 ただ、健康保険料が上昇する恐れがあるとの指摘も多く、財源問題を巡る激しい攻防が繰り広げられそうだ。
 文大統領は「患者の負担が大きい選択診療(混合診療)、上級病室(差額支払いが必要な病室)、介護を段階的に解決する」と表明。「特診費」と呼ばれる選択診療制を18年に廃止するとした。4人部屋以上にしか健康保険が適用されない病室入院料は18年後半から2〜3部屋にも適用する。また、介護の負担を軽減するため、保護者や介護者がいなくても看護師が介護をする「看護介護統合サービス」の提供病床数を22年までに現行の2万3460床から10万床に拡大することにした。
 文大統領は「高額な医療費のため、家計が破たんすることがないようにする」として、来年から医療費の自己負担上限額を大幅に引き下げ、引き下げの恩恵を受ける患者を現在の70万人から22年までに190万人になるよう取り組む方針を示した。