中国PPI、7月は+5.5%で横ばい CPIは前年比+1.4%に鈍化

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[北京 9日 ロイター] - 中国国家統計局が9日発表した7月の生産者物価指数(PPI)は前年同月比5.5%上昇と、伸び率は5月、6月と同じだった。市場予想にも一致した。

大気汚染が悪化する冬季に向けて生産能力削減が加速するとの見方を背景に、主要な原材料価格は小幅に上昇。

PPIは前月比では0.2%上昇と、4カ月ぶりに上昇した。統計局によると、鉄鋼や非鉄金属などコモディティ価格の値上がりが要因。

ANZの市場エコノミスト、デビッド・キュー氏は「生産能力の削減を背景に、前年比ベースのPPI上昇率は、今後も高水準で推移するだろう」と予想。

「強いPPIは、好調な企業業績を意味する。特に国有企業はそうだろう。それなれば、当局によるデレバレッジの余地が増える」と述べた。

消費者物価指数(CPI)は前年比1.4%上昇と小幅に鈍化した。ロイターがまとめた予想(1.5%上昇)を下回った。CPI上昇率は5月と6月は1.5%だった。

CPIの最大の項目である食品価格は前年比1.1%低下。

中国経済は今年に入って、コモディティ価格の回復などから堅調に推移してきた。また、消費者物価は緩やかな伸びにとどまっているため、景気が減速した場合の政策対応の余地が残されている。

中国は今年のCPI上昇率目標を3%としている。

国内の大手企業は過去1年程度のコモディティ高の恩恵を受けてきたが、PPIの伸びが鈍れば、収益に悪影響が及ぶ可能性がある。

一方、政策当局はマネーサプライの伸びを抑制しており、与信の伸びが鈍化しているため、企業収益のさらなる回復を阻害する可能性がある。

INGのエコノミスト、アイリス・パン氏は「消費者物価の現在の伸び率は非常に緩やかであるため、中国人民銀行(中央銀行)は金融部門のデレバレッジのプロセスを再開することを厭わないだろう」と指摘。

そのうえで、中銀は銀行やノンバンクなどによるレバレッジを抑制するため、流動性の引き締め度合いを7月から変えないか若干強め、短期中心に銀行間金利を押し上げると予想した。

*内容を追加しました。