第16回世界陸上ロンドン大会、男子100メートル決勝を制したジャスティン・ガトリン(2017年8月5日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】第16回世界陸上ロンドン大会(16th IAAF World Championships in Athletics London)の男子100メートルで金メダルを獲得したジャスティン・ガトリン(Justin Gatlin、米国)に対し、国際陸上競技連盟(IAAF)のセバスチャン・コー(Sebastian Coe)会長が資質を疑問視する発言をしたことについて、ガトリンの代理人が「無慈悲で反スポーツマンシップ的」だと批判した。

 100メートルのレースを通じて大きなブーイングとやじを浴び続けたガトリンは、5日に行われた決勝を制してジャマイカのスーパースター、ウサイン・ボルト(Usain Bolt)の個人種目での最後の金メダルを阻むと、客席からさらに罵声を浴びた。表彰式でも、6万人以上の観客がガトリンをやじる一方、こちらがチャンピオンだというように銅メダルのボルトの名前を叫んだ。

 会長に就任する前、薬物違反を犯した選手が復帰して優勝する場面を見るのは「吐き気がする」と話していたコー会長は5日、2回の薬物違反を犯しているガトリンが世界最高峰の舞台で勝利したことについて、「完璧な筋書きではない」とコメント。ガトリンの首に金メダルをかけるのは気乗りがしないと認め、「2回の出場停止を科されている選手が最高の栄誉を手にし、大会を去ることを祝福する気にはなれない」と話していた。

 ガトリンの代理人で自身も男子110メートルハードルの世界記録を保持していたレナルド・ニアマイア(Renaldo Nehemiah)氏は、コー会長の発言について「はっきり言わせていただくと、会長に不快感を抱いている」とコメントしている。

ドーピングを認めるつもりはないが、ガトリンをドーピングの象徴のように扱うのは間違っている。彼は停止期間をまっとうし、ルールに従って出場している。復帰を認めたのはIAAFだ。戻ってくるなら受け入れなくてはならないと言ったのは連盟だ」

「ガトリンのことばかりを話題にし、悪者扱いするのは非常に不公平だ。無慈悲で反スポーツマンシップ的だ」

 アメリカンフットボールの選手として、1984年に米ナショナルフットボール(NFL)、スーパーボウル(Super Bowl)の舞台にも立っているニアマイア氏は、会長と連盟はもっと心を広く持ち、ガトリンのような選手に罪を償う機会を与えることが規則で決まっているのだから、それを受け入れるべきだと話した。

「ルールを定めたのはコー会長を含めたIAAFだ。彼らが罰則を定め、罰を受ければ戻ってもいいということにした。ルールに違反した選手たちは、そうやって復帰してきている。それがイヤならルールを変えるしかない。復帰は認めず、それでいて彼らをまだ責めようとでもいうのか」
【翻訳編集】AFPBB News