米領グアム・アプラ港の米海軍基地。米国防総省提供(2016年3月5日撮影、資料写真)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】(更新、写真追加)北朝鮮は9日、米領グアム(Guam)にある米軍の戦略軍事施設周辺に対して中距離弾道ミサイルによる攻撃を検討していると威嚇した。国営の朝鮮中央通信(KCNA)が伝えた。

 米紙ワシントン・ポスト(Washington Post)は8日、北朝鮮がミサイルへの搭載が可能なまでに小型化した核弾頭の製造に成功したと報道。ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領はその後、核兵器開発を続ける北朝鮮を強く非難し、同国政府が米国への脅しを続けるのであれば「炎と怒り」で報いを受けることになると警告していた。

 KCNAによると、北朝鮮は「中距離弾道ミサイルの火星12(Hwasong 12)によってグアム一帯を包囲射撃する作戦計画を慎重に検討している」という。計画は金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長が決断を下せば「いつでも同時多発的、連続的に実行される」としている。

 国連安全保障理事会(UN Security Council)は5日、北朝鮮に対する新たな制裁決議を採択している。

■「差し迫った脅威ない」

 これを受け、米国のレックス・ティラーソン(Rex Tillerson)国務長官は、トランプ大統領が北朝鮮の金委員長に対し「疑う余地のない明確なメッセージ」を送ることを決意したと語った。

 東南アジアからの帰路、9日に燃料補給のためにグアムに立ち寄ったティラーソン国務長官は「大統領は現在、金正恩氏が理解するであろう言葉で強力なメッセージを北朝鮮へ送ろうとしている。何故ならば、彼は外交辞令を理解しないように見えるからだ」と述べた。

 ただし同長官は、グアムやその他、北朝鮮の目標とされる米国の領土に「何らかの差し迫った脅威」があるとは考えていないと述べ、危機に対し外交圧力が有効であることを願うと述べた。さらに「米国民は夜、よく眠るべきだし、ここ数日間の特定の言辞を懸念すべきではない」とも述べた。

 グアムのエディ・カルボ(Eddie Calvo)知事も9日、島の人々に対し、現在「脅威はない」と改めて強調した。グアムには16万人以上が住み、2つの米軍施設がある。

 政庁所在地のハガニャ(Hagatna)では住民らは平静を保っている。ある住民の男性はAFPに対し「私たちにできることが何かあるといった類いの話ではない。ここは小さな島だ。どこにも逃げようがない」と語った。
【翻訳編集】AFPBB News