こう汗ばむ季節だと喉の渇きが止まりません。たくさん汗をかいて喉の渇きを放っておくと、脱水症状(かくれ脱水の予防方法)や熱中症の危険性もあると聞くし、十分な水分補給を心がけなきゃ、とガブガブ水を飲んでいるあなた。適度な量であれば何の問題もありませんが、なんでも過ぎたるは及ばざるがごとし。「水中毒」になってしまうケースもあるというのです。ここでは水分の摂り過ぎで発症する「水中毒」について紹介したいと思います。

飲みすぎれば水も毒となる?!

人体の半分以上が水分で構成されているように、水分はわたしたちの身体にとって絶対に欠かせないものであります。しかしそれはあくまで適切なバランスが維持されていてのこと。既に十分な水分を有しているというのに、必要以上の水分を補給することで、わたしたちは水分過剰による様々な症状に見舞われることとなります。これがまさしく「水中毒」といわれる症状です。

「水中毒」とはどのような症状?

「水中毒」とは、水分の過剰摂取が原因で、血液中のナトリウム濃度が低下してしまう症状のことを指します。その特徴から、「低ナトリウム血症」とも呼ばれているようです。「水中毒」となると、疲労感、頭痛、嘔吐、痙攣、胃腸機能低下といった症状が見られ、ひどいときは呼吸困難、意識混濁、最悪死に至ることもあるようです。一般的に何ら害があるようには思えない水も、飲みすぎると死に至ることもあるのですね。いくら喉が渇いているからといって、常軌を逸した量の水分補給は絶対に控えておきたいところです。では具体的にどれほどの水分量で「水中毒」となるのでしょうか。

どれくらいの水分が「水中毒」を引き起こすの?

一般的に摂取する水分の適量が、一日1.5リットル〜2リットルだといわれています。それに対して、一日の水分摂取量が3リットルを超える人は「水中毒」となる危険性が指摘されているそうです。もちろん身体の大きさや生活環境はそれぞれ異なるので、一概に全ての人に当てはまるわけではありませんが、少なくとも4リットル、5リットルといった量がとりすぎであることは明白です。ちなみにアメリカで行われた水をどれだけ飲めるかというコンテストで、女性が6.5リットルの水を飲んだところ、その後死亡してしまったという事件も報告されています。熱中症といった命の危険から身を守るための水分補給が、逆に命を脅かす事態とならないよう、くれぐれも水分の摂取量には注意しておきたいところです。


writer:サプリ編集部