菊地裕太(相生学院)が6年ぶり18人目の3冠王者  [南東北インターハイ]

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 第74回全国高等学校対抗テニス大会および第107回全国高等学校テニス選手権大会(南東北インターハイ・テニス競技/8月2〜4日団体戦、5〜8日個人戦/会津総合運動公園テニスコート、あいづドーム)の大会7日目/最終日、男子は個人戦シングルス決勝、個人戦ダブルスの決勝が行われ、男子シングルスは菊地裕太(相生学院)、男子ダブルスは菊地/平川暉人(相生学院)が優勝を飾り、菊地が3冠を達成した。

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 台風5号の影響で、本日の決勝はすべてあいづドームへと変更された。9時30分からスタートした第1シードの菊地と田口涼太郎(大分舞鶴)の男子シングルス決勝、先に飛び出したのは菊地ではなく、田口だった。

 得意のサービスを活かして田口が積極的に仕掛けていく。「普通に戦ったら勝てない。最初から飛ばしていった」と田口が言う。決勝という緊張もあり、菊地の動きは硬く、先にミスが出た。田口が3-0とリードを広げ、試合の主導権を握った。

 それでも菊地は慌てなかった。「0-3になったから何かをしようではなく、いつも通りのプレーをしようと。とにかくラリーをしようと思った」。公式戦や練習試合で何度も戦っている相手。一度も負けたことはない。目の前のボールに集中して徐々にリズムを取り戻し、自分のペースをつかんでいった。

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(写真)圧倒的な強さで決勝に進出した菊地

 菊地の勢いは凄まじかった。絶対に優勝をつかみとるという気迫が全身に漲っていた。早い展開で攻め立て、着々とポイントを積み重ねていく。0-3から一気の10ゲーム連取で優勝に近づくと、最後は6-3 6-1のスコアで決着をつけた。

「本当に勝ちたかった。昨日は眠れなかったし、ドームということで雰囲気も違って、出だしは硬かったですけど、第1シードから優勝できてうれしいです」と菊地。卒業後はアメリカの大学への進学を視野に入れているが、「最終的には世界で戦える選手になること」が目標。「まだまだ課題が多いです」と、その眼はすでに先を見据えている。

 スタートダッシュに成功した田口だが、そのまま逃げきるには菊地はあまりにも強すぎた。悔やまれるのは第1セット3-1からの第5ゲーム。40-15からサービスキープができなかったことだろう。ブレークを許し、4-1のはずが3-2となったことで、菊地を生き返らせてしまった。

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(写真)田口は悔しい準優勝

「(菊地は)すべてのボールが深く、重かった」と田口。「ここまで来れてうれしいですけど、ここまで来たら優勝したかった」と続けた。それでも大分県から初の決勝進出を果たしたことは高く評価できる。大分舞鶴の大園洋平監督も「強い気持ちを持って、ここまでよく頑張ったと思います」と労った。

 相生学院対決となったダブルス決勝は、菊地/平川が第1シードの阿多竜也/丸山隼弥を7-5 7-5で下して優勝を決めた。これで菊地は3冠の偉業を達成。男子では2011年の後藤翔太郎(四日市工)以来、6年ぶり18人目の快挙となった。

「3冠もうれしいですけど、最後にダブルスで(平川と)勝てたのがうれしい」と菊地。平川も「(菊地に)支えられ、集中して思いきってできた」と話し、2年生の後輩ペアには「絶対に負けたくなかった」とふたりが口を揃えた。

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(写真)ダブルス優勝の菊地(左)/平川

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(写真)ダブルス準優勝の阿多(右)/丸山

(テニスマガジン/編集部◎牧野 正)

※トップ写真は、インターハイ3冠を達成した菊地裕太(相生学院)