中学生の馬鹿話…というわけでもなさそう

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男性の定番ネタかどうかはともかく、アダルトビデオを初めて見たのは何歳のことだったか話題にした覚えがある人は少なくないのではないだろうか。やんちゃな悪ガキを気取るなら、早くから見ていたとアピールすることもあったかもしれない。

しかし心理学的には、ポルノに触れる年齢が私たちに与える影響はかなり大きいようだ。早くに触れればマッチョな「男性優位」志向に、遅ければ複数の性的パートナーを持つようなプレイボーイになるかもしれないという。

視聴平均年齢は13歳だったが

2017年8月3日〜6日にワシントンD.C.で開催された米国心理学会(APA)年次総会で、ポルノの初視聴年齢と性的な嗜好や心理面での影響を分析した調査結果を発表したのは、米ネブラスカ大学リンカーン校のアリッサ・ビッシュマン氏とクリスティーナ・リチャードソン氏だ。

APAのプレスリリースによると、女性である両氏は男性の中でも個人差の大きい「男らしさ」とポルノに何らかの関係があるのではないかと推測。検証のため、米国中西部にある複数の大学に在籍する17〜54歳までの学生330名を対象に調査を行った。被験者の大半は異性愛者の白人だったという。

まず、初めてポルノに触れたのは何歳のころだったのか、それは意図的だったのか偶然だったのか、あるいは誰かに強制されたのか聞き取りを実施。その後、男性的規範を測定するための46の質問に回答してもらい、性的・社会的な傾向を分析している。

ちなみに初めてポルノに触れた平均年齢は13.37歳。もっとも早かったのは5歳で、最も遅かったのは26歳だったという。

両氏は「早くにポルノに触れるほど、性的嗜好に影響を与えているのではないか」と考えていたが、出てきた結果は意外なものだった。

まず、ポルノに触れた年齢が早かった(平均年齢よりも低い)男性は、「男性が社会を支配するほうが良い」といった男性優位の思想に肯定的な傾向にあり、性的嗜好に関しては特に大きな変化は見られなかった。

その逆に、ポルノに触れた年齢が遅かった(平均年齢よりも高い)男性は性的欲求が非常に強く、複数のパートナーと性交渉を行うような乱れた性的嗜好を見せる傾向にあったが、特に男性優位的な志向が強いわけではなかったのだ。

ポルノに触れたのが意図的か偶然かといった状況はまったく影響しておらず、純粋に視聴した年齢のみでこうした傾向が見られたという。

ポルノで見たことを試してみたい...

なぜ年齢によるこうした差が生まれたのだろうか。両氏はポルノから得た性的な知識の「実践」ができるかどうかが影響しているのではないかと推測している。

早い頃にポルノに触れた男性が10代後半になり、女性と性交渉ができるようになっても、必ずしもポルノの中で描かれているような性的体験を得ることができず性生活に不満が溜まる。その結果、男性優位志向になってしまう。

遅くにポルノに触れた男性は、年齢や資金力などからポルノのような性的体験を得やすい状況にあり、それが結果として乱れた性生活につながるというわけだ。

今回の調査ではポルノの視聴時間や種類(内容)、経済状況といった条件は考慮されていないため、男性の人格形成にポルノが影響していたと断定するものではない。しかし、査読者などからは「もう少し影響を精査できれば、性的暴行防止などに役立てることができる可能性もある」とのコメントが出ている。