1階も2階もコンビニ!? 韓国の熾烈な“出店競争”が生んだとんでもない珍事

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韓国ではいま、コンビニ業界で熾烈な競争が行われている。

2016年末時点での総店舗数(上位6社)は3万4376店舗。韓国の人口が約5125万人であることを踏まえると、およそ1491人に対し1店舗が出店されていることになる。

これは、2226人に対し1店舗(約5万6160店舗、約1億2500万人)が出店されている日本をも上回る密度だ。いかに韓国にコンビニが多いかがわかるだろう。

どちらが先に出店したのか

そんな韓国で、とんでもない珍事が起きて話題を呼んでいる。なんと、同じビル2階のコンビニの真下に別のコンビニが出店されたのである。

これは釜山の松島(ソンド)海水浴場近くで見られた光景で、2階の店舗はコンビニ「GS25」。その真下の1階に「セブンイレブン」が開店している状況だ。

経緯をたどると、先に出店していたのは2階のGS25で、1995年からこの場所で営業していたのだという。そこに今年7月、セブンイレブンが1階に出店したという流れだ。

この異常な光景が発見されると、すぐさまSNSなどで拡散され、セブンイレブンに対して批判が殺到した。

実際、2階のGS25の店主によれば、セブンイレブンの出店の影響で売上は前年の半分にまで落ち込んでいるのだという。

業界シェアに見る両社の関係

なぜ、セブンイレブンはあえてこの場所に出店したのか。

そもそも韓国ではコンビニの新規出店が相次いでいる。今年1〜7月だけで3000店舗以上が新規出店されており、もはやコンビニの近隣でなければ出店できないという状況にあるのだ。

しかし、今回の出店の理由はそれだけではないだろう。そこには、GS25に対するライバル意識があったのではないだろうか。

というのも、セブンイレブンにとってGS25は、最も身近で目障りな競合他社だといえるからだ。

今年7月末時点でGS25の店舗数は1万1911店舗で業界2位、セブンイレブンは8944店舗で3位と続いているのである。
(参考記事:大人気&競争激化!! 仁義なき韓国の“コンビニ弁当戦争”

そんな状況だからこそ、セブンイレブンは“真下出店”という前代未聞の暴挙に出たのかもしれない。

セブンイレブンは論議の末に…

いずれにしても、2階のGS25からすればこの状況はたまったものではない。そこで店主が始めたのは、店の外壁に次のような抗議文が書かれた垂れ幕を大々的に張り出すことだった。

「商道徳、法規定も無視する貸主の横暴。納税者の生計を妨害するセブンイレブンの不当行為は中断しろ!」

こうした抗議やメディアからのバッシングを受け、結局セブンイレブン本社とこの店舗のオーナーは論議の末に、開店から1カ月足らずで閉店を決めたのだった。

現在、韓国ではコンビニの出店制限などはなく、今後もコンビニの近隣に別のコンビニが出店されることはあり得なくはない。

「近くて便利」を追求するあまり、今回のような騒動が起きなければいいが…。

(文=S-KOREA編集部)