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この連載では、現役大学生FPの堀口薫さんが、「友達に教えたいお金の話」をテーマに、大学生が知っておくべきお金の知識をご紹介します(隔週火曜日更新)。

お買い物や食事、サークル活動など、何かとお金がかかる大学生の私たち。長期休みを利用して海外旅行に出かける人もとても多いですよね。「旅行の予定を立てたから、アルバイトを頑張って稼ごう!」と、意気込んでみたものの「稼ぎすぎない方がいいよ」とお友達から言われたことはありませんか?

実はこれ、税金と関係があるのです。第一回では、大学に入り多くの人が経験するアルバイトをする上での大事なポイントを身につけましょう!

○注意点1 アルバイトは扶養の範囲内で!

「扶養」という言葉を聞いたことがありますか? 学生の多くは親の扶養親族に含まれています。扶養とは、「家族に養われているか」ということです。養っている側は扶養に入れることで税金を減らすことができます(これを扶養控除といいます)。

親から、「税金が増えるから稼ぎすぎないで」と言われる人が多いと思いますが、理由は子供が稼ぎすぎて扶養控除の対象外となってしまうと扶養する親側の税金が高くなってしまうためなのです。

扶養に入るための所得条件

扶養に入るための条件は、「所得者と生計を一にする親族で、合計所得金額が38万円以下」です。

ここで注意しなければならないのが、合計所得金額の条件です。これはお給料そのものの金額ではなく、「給与所得控除額」を差し引いた金額を指します。給与所得控除は、年間のお給料から最低でも65万円差し引かれます。所得税の基礎控除が38万円ですから、収入がお給料のみの場合、年間のお給料が103万円以下であれば扶養の条件を満たすことができます。

反対に、年間のお給料の合計金額が103万円を超えると扶養控除対象外となるため親の税金が高くなってしまいます。年間のお給料を103万円以下に抑えるためには、ひと月あたり約8万5,000円までに抑える必要があります。うっかり超えてしまわないように気をつけないといけません。

○注意点2 たくさん稼ぐと所得税が課税される!

注意点の2つ目は、「所得税」です。学生にとって、消費税はなじみがあるけれど、所得税はあまりなじみがないですよね。所得税とは、稼ぎに対してかかる税金のことで、人それぞれ金額が違います。正社員でもアルバイトでも、年収103万円を超えると所得税が課税されます。

学生が利用できる「勤労学生控除」

またしてもなじみのない言葉、「勤労学生控除」。勤労学生と付くだけあって、私たち学生のみが利用できる制度です。上述した通り、アルバイトでも年収103万円を超えると所得税が課税されます。しかし勤労学生控除を利用すると、年収130万円までは所得税が非課税になります。

勤労学生控除の対象者

勤労学生控除は、

(1)給与所得などの勤労による所得がある

(2)合計所得金額が65万円以下

(3)勤労による所得以外の所得が10万円以下である

ことが条件となります。

合計所得金額についてですが、アルバイトのみの収入であれば、給与収入額が130万円以下であれば給与所得控除額65万円を差し引くと所得金額が65万円以下となるわけです。また勤労学生控除は大学生だけでなく、専門学生なども対象となります。

○勤労学生控除の注意点

勤労学生控除を利用した場合、所得税は非課税となりますが、扶養からは外れるため、親の税金が高くなる点に注意が必要です。なので、自身の働き方についてしっかり家族で話し合い、理解を得た上で103万円の壁を超えるようにしましょう。理由がわからず税金が高くなっていると、親をびっくりさせてしまいかねません。

また、勤労学生控除を利用する場合、「扶養控除等(異動)申告書」に勤労学生控除に関する事項を記載して勤務先に提出する必要があります。つまり自ら申告しないと適用されませんので注意してください。

○大切なのはお給料の額を把握すること

ここまで扶養と所得税、2つの注意点をあげましたが、共通して大切なのは、自分のお給料の金額を把握することです。お給料の金額を把握していないと、たくさん稼いだのに損してしまうことにもなりかねません。給与明細を参考に、自身の働き方をよく検討してみましょう。

※画像は本文とは関係ありません

○執筆者プロフィール : 堀口薫

獨協大学経済学部在学。独立系FPを目指し、大学2年時に2級FP技能士、AFPを取得し、現在CFP取得のために勉強中。自身の身の周りの学生のマネーに関する知識不足を実感し、学生に向けたマネー関連記事にて情報を発信している。