<7月11日に誘拐されたイギリス人モデルが解放された。容疑者は、女性をさらってはネットで売る犯罪集団「ブラック・デス(黒死病)」のメンバーを名乗っている>

イギリス人モデルのクロエ・アイリーンが7月にイタリアで誘拐された事件について、イタリア警察当局は、ダークウェブ(特殊なブラウザでしかアクセスできない、犯罪の温床になっているサイバー空間)で活動する犯罪組織「ブラック・デス」(黒死病、ペストのこと)が関与していることを突き止めた。

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報道によれば、アイリーンがブラック・デスの実行犯にミラノで誘拐されたのは7月11日のこと(アイリーンはその後解放され、8月6日にイギリスに帰国した)。ダークウェブでは人身売買がはびこっており、ブラック・デスは、女性を誘拐し、ダークウェブ上のオークションを通じて売買していることを公言して知られている。

CNNによれば、イタリア警察は7月17日、アイリーンを伴ってミラノのイギリス領事館に現れたウカシュ・ヘルバを逮捕した。

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だが、ヘルバがなぜわざわざアイリーンを領事館に連れて行ったのかはよくわかっていない。英大衆紙ザ・サンの報道では、警察はヘルバを逮捕した時、14世紀に黒死病がヨーロッパで猛威を振るった頃のマスク姿の医師が描かれたチラシを発見した。この絵は、同犯罪組織と関連付けられている。

意味不明の手紙

イタリア警察はプレスリリースの中で、ヘルバはブラック・デスの代理人として、アイリーンの身代金30万ユーロ(27万ポンド)相当をビットコインで脅し取ろうとした罪に問われていると述べている。英紙デイリーメールは加えて、ヘルバはアイリーンを誘拐したことを認めたようだと報じている。

デイリーメールはさらに、アイリーン解放後にブラック・デスが彼女に送ったとされる手紙の内容を公表。そこには、彼女の解放は「きわめて寛大な措置だった」と書かれている。

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報道によれば、手紙にはさらにこう書かれている。「間違ってあなたを誘拐した。特にあなたは若い母親だ。どんな状況にあっても誘拐されるべきではない。2番目に重要なことは、(原文のまま)あなたはとてもよくわかっているだろうが、あなたの全面的な安全確保は、大変尊敬されているわれわれの重要メンバーの1人が明確かつ強固に決断したことだ」

手紙はさらに続く。「あなたが自分の国に帰国したことをもって、あなたは、今回の誘拐に関連するいかなる捜査活動をも終了させることになっている。またあなたは、事前に決められた一連の情報をメディアに持ち込むことに同意した。その合意が守られた証拠を近いうちに目にできることを期待している」

アヤスリ・ガヌラーダ