夏真っ盛り、週末には各地で大きな花火大会が開催されていますね。ところでその花火の色、何によって決まるか人に説明できますか? 今回の無料メルマガ『アリエナイ科学メルマ』では著者で科学者のくられさんが、「花火の科学」について記しています。

花火の科学

花火シーズンなので、花火をみたら、あーリチウム、これは銅かな? と雑なウンチクを話す理系がいるとおもうので、是非ともさらなるウンチクを増強してまわりをドンビキさせてほしい。

まず、花火は当然火薬を扱う物ですから「火薬類取締法」などの法律で厳密に管理されています。夏祭りの主役たる打ち上げ花火などは、「煙火打揚従事者」でなければならず、花火の製造はまた別に免許が必要になってきます。

スーパーやホームセンターなどで買える「玩具用煙火」も吹き出し花火からクラッカーボール、笛ロケット、流星ロケット、へび花火に至るまで、それぞれの分類に応じた火薬の使用限界量までが決められています。日本という国が狭いため、その制限量は諸外国よりは少なめです。

海外の手持ち花火などはネットの動画サイトなどで見ることができますが、例えばアメリカの花火などは手持ち花火でも日本製が残念になるくらいに大火力で見栄えがするものが売られていたりします。日本では総薬量規制があるために派手な花火が販売できず、youtubeなんかで派手な花火をみてうらやましがるしかないわけです。

また市販されるのは大半が中国からの輸入の極めて安いものばかりで、国産の手持ち花火は大半が赤字になるため廃れていく一方です。現在では数社が細々と作っているに過ぎないのが現状。先日も「かんしゃく玉」の製造終了のニュースが話題になっていました。国産業が衰退していくのは残念なものです。

さて、肝心の花火の色である炎色反応とはなんでしょうか? 元素はエネルギーが高まると、余分なエネルギーを独特の波長の電磁波として放出します。これがスペクトルというもので、温度によって元素によって独特です。宇宙望遠鏡などで、人類が行ったことも無い星の構成成分が分かるのも、こうした光を分析し解析しています。

花火の美しい色も、この炎色反応によるものであると説明するのは理系人が理系人に見え、風情が無いと揶揄される象徴的なお話で打ち上がるたびに元素名をいちいち言うのは考え物です。

さて、「炎色反応」というもの。中高学校の化学では、金属を見分けるのに使う方法として紹介されていますが、実際は金属以外のあらゆる物質にスペクトル、つまり炎色反応が存在します。ただし、人間の知覚できる電磁波(可視光)は非常に幅が狭いので、コンピュータ解析上での色と我々が感じる色は別物です。そして我々が分かりやすく見える色と元素の組み合わせが炎色反応として知られているというわけです。そして温度によって色は変わるので、紫などの絶妙な色合いはまさにあわせの職人芸なのです(カリウムじゃないよw)。

ちなみに赤〜ピンクに使われているのが炭酸ストロンチウム、緑色は硝酸バリウム、黄色は炭酸カルシウム、青は酸化銅と重曹、キラキラと白色に光るのは金属アルミニウム粉、金色はチタン系の何か……だそうです。

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出典元:まぐまぐニュース!