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■もくじ

どんなクルマ?
ーBMW M3 コンペティション・パッケージ

どんな感じ?
ーまずはiDriveシステムをチェック
ーコンペティション仕様の内装の印象
ーF80のなかでベストなシャシー
ー他スポーツサルーンより「キレ」重視

「買い」か?
ー競争激化のカテゴリーゆえレベル高し

■どんなクルマ?

注目は「公表されていない」変更

BMWはF80 M3にフェイスリフトを行った。

しかし、2018年モデルの改良点は、フレッシュでシャープな印象をもたらすスモークアウトされたLEDヘッドライト、最新のiDriveシステムの改良を中心とした内装の微細な変更と、小規模に留まる。

これらは、BMWが公表している改良点であるが、他のメーカーと同じで、BMWもまたモデルイヤーを重ねるごとに、継続的に少しずつ改良を施すメーカーである。

その多くは、公表されることなく、生産型へ適用されることになる。改良を受けたM3のシャシーに関しては、メーカーは何も言及していないが、われわれは、いくつかの新しい発見があると確信している。

テスト車は、M3コンペティションと呼ばれ、ベースモデルに対して£3,000(43万円)高価で、特別にチューンされたシャシーを持つ。

若干のパワーアップと、独自のホイール、そしてスタイリングの差別化も施されている。

■どんな感じ?

まずはiDriveシステムをチェック

BMWのiDriveシステムは、魅力的な刷新されたグラフィックスと簡潔でわかりやすいメニューの導入とともにアップグレードされた。

このインフォテイメントシステムは、自動車に搭載されるものの中で最もユーザーフレンドリーであり、ベストなもののひとつであろう。

センターコンソールに位置するロータリー式のコントローラーは、運転中に操作する際に、タッチスクリーンに比べて簡素で扱いやすい。

コンペティション仕様の内装の印象

M3のキャビンは居心地のよい空間であるが、テスト車の仕様はカーボンファイバートリムとツートーンのレザーが施されており、旧モデルの3シリーズに乗っているのではないことを明確に認識できる。

コンペティション仕様では、ランバーサポートが排除され、長距離ドライブにはきついが、シートポジションは、パーフェクトである。

この2018年モデル、シャシーにもBMWがテコ入れを行ったことは間違いない。見ていこう。

F80のなかでベストなシャシー

端的に言って、このM3コンペティションは、これまでに導入されたもののなかでベストのF80である。しかも僅差ではない。

初期モデルは、車体コントロールの欠如により、郊外で飛ばすにはあまりにも恐ろしいクルマであったし、中期モデルは多少改善しているが、それでも油断大敵であった。

この最新モデルは、全体的に締まりが増している、旧モデルのM3コンペティションと比べてでもある。

ここからが本番だ。徐々にペースをあげながら見ていこう。

他スポーツサルーンよりも「キレ」重視

低速域ではゴツゴツ感があるが、これは高速域に達するに従い劇的に改善する。ずっしりと安定感が増すのだ。

特にコンフォートモードを選択した時、このクルマの悪路での振る舞いは特筆に値する。

突き上げを上手くいなすことはもとより、揺らぐことなく、ギャップを越えていくことができる。

車体のコントロールは、天井からつま先までゆき届いており、ただただ恐ろしかった初期モデルと比べると、クルマとの一体感をより感じることができる。

しかし、かつての「悪癖」は最新型のこのモデルでも改善されなかった。ツインターボで加給される直列6気筒エンジンが火を噴く時、後輪はいとも簡単にグリップを失ってしまうのである。

いっぽう、スタビリティコントロールの介入が抑えられたMダイナミックモードを選択すると、旧モデルとの変化を発見できる。

電子制御を解除すれば、信頼を寄せてアクセルを踏み込み、スライドコントロールを自在に行える。

向きを変え始めてからの動きは実にキレがある。他のスポーツサルーン、例えば、アルファ・ロメオ・ジュリア・クアドリフォリオなどにくらべると、かなりメリハリのある動きをする。

最高出力は450ps。標準で6速マニュアル変速機が装備されるが、多くのM3購入者は7速DCT変速機を選択するであろう。

エンジンは、今までどおりキャラクターに欠け、そのサウンドは気の抜けたようである。しかし、レスポンスとパフォーマンスに関しては文句の付けようがない。

■「買い」か?

競争激化のカテゴリーゆえレベル高し

現在、このクラスの競争は想像を絶するほど激しく、われわれは、AMG C63 Sやジュリア・クアドリフォリオにM3よりも高い評点を与えている。

だからと言って、このBMWを購入することにまったく反対はしない。

熾烈な競争は、そのクラスのボトムラインを確実に高める。C63 Sやジュリア・クアドリフォリオより下だからといって、「『買い』ではない」ということにはならないのだ。

BMW M3 コンペティション・パッケージ

■価格 £61,580(890万円) 
■全長×全幅×全高 - 
■最高速度 250km/h 
■0-97km/h加速 4.0秒 
■燃費 11.0km/ℓ 
■CO2排出量 209g/km 
■乾燥重量 1560kg 
■エンジン 直列6気筒2979ccツインターボ 
■最高出力 450ps/7000rpm 
■最大トルク 56.1kg-m/1850rpm 
■ギアボックス 7速デュアルクラッチ