学生の窓口編集部

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バイトを始めようと思うきっかけは、人によっていろいろあるでしょう。学費の一部、もう少し余裕のある生活送りたい、サークル活動にお金が必要、卒業旅行に行きたい、就職活動に備えなければ、などなど……。理由は人によってさまざまでも、仕事に就くまでのハードルはおおむね一緒です。ほとんどの場合、履歴書が必要なことと面接があるという覚悟はできていると思いますが、何といっても頭を悩ませるのが「自分の長所や短所、志望の動機って、どう書けばいいの?」という、履歴書についてのことではないでしょうか。


希望するバイト先によっては履歴書による書類選考を行うところも当然あります。つまり、履歴書の内容が、希望するバイト先で働けるか働けないかを大きく左右することになる可能性が大きいということですね。すでにバイトを経験したことのある人も、これが初めてという人も、どのような履歴書なら採用担当者の好感度がアップして、採用につながりやすいか知っておくことは大事なことです。またそれは、いずれ本格的な就職活動をする際にも役立つはず。

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ここでは、基本的なバイトの履歴書の書き方に加えて「長所・短所」や「志望動機」など、いざというときどのように書けばいいか、迷ったり、困ったりする項目について解説していきます。採用担当者の目に留まるオリジナリティのある履歴書は、就活ハウツー本や就活サイトの文章を丸写しすることでは書くことができません。経験豊富な採用担当者であれば、書かれている内容が何かを写したのでは? とすぐにピンときてしまうはずです。特に「長所・短所」といった自己分析や「志望動機」といったことは、人によって違うのが当たり前。経験や考えを自分の言葉で書けるように練習することも必要です。



■バイトがしたい! と思ったら―まずは履歴書作成の前に自己分析


バイト、イコール「履歴書を買いに行こう」という人が多いのではないでしょうか。すぐに行動を起こすのはいいことですし、当然必要なアイテムですから、買ってくるのはもちろんかまいません。でも、書くのはちょっと待って下さい。


どうして働きたいのか、どんな職種で働きたいのか、自分の性格に合った仕事はどんなものだと思うかなど、考えはまとまっていますか? ただやみくもに「働きたいから」「お金がほしいから」というのでは、バイトの志望動機としては不十分です。バイトといえども仕事。働きたい理由と、自分の長所や短所をしっかりわきまえたうえで、どんな職種に向いているかといった自己分析が第一歩です。


具体的には、「社会経験を積みたい」「学業以外の時間を有意義に使いたい」「卒業後、社会人として目指す職業に通じるものがある」「自分の興味のあるバイトをみつけたのでやってみたい」「体育会系なので、力仕事のほうが自分には合っている」「誰とでも仲よくなれるのが長所なので、接客業が向いている」など、バイトの目的と自分の特性や性格にマッチした職種をはっきりさせておくことです。

その際、箇条書きでかまわないので書き留めておくことをお忘れなく。せっかく考えたのにそのままにしてしまっては、いざ履歴書を前にしたとき、どんな考えが頭に浮かんだのか忘れている可能性があるからです。


また、箇条書きにした内容に自分なりの具体的なエピソードを添えて、短めの文章を作ってみて下さい。さらに、表現のパターンやエピソードの内容を変えていくつか書いておくと、いずれ本格的な就職活動で、履歴書だけでなくエントリーシートを作成するときなどに参考にすることができるかもしれません。


■自己分析が終わったら情報収集!

「なぜバイトしたいのか」
「どんな職種で働きたいのか」
「自分はどんな性格でどんな仕事が向いていると思うか」
「長所や短所は何なのか」
「自分はどんな人間だと思うか」


こうした自己分析ができたら、次は情報を集めましょう。コンビニやスーパーの入り口に置いてあるフリーペーパーをはじめ、より多くのバイトを掲載した情報誌のほか、インターネットのサイトを利用する、身近にハローワークがあれば行ってみる、など情報収集の手段はたくさんあります。


もしかしたら、「バイト探しにハローワーク?」と思う人もいるかもしれません。しかしハローワークは結構な穴場。自分の選んだ応募先に、最初は担当職員が直接電話で問い合わせてくれるので便利です。「自分ではちょっと聞きにくいな」と思うことも、担当職員から相手先に聞いてもらえるというのもおすすめポイントのひとつでしょう。


また、友達の紹介や口コミなら、実際にバイトしている人のナマの声を聞くことができるというメリットもありますね。後になって「こんなはずじゃなかった」という思いをしないためにも積極的に情報収集しましょう。集めた情報の中から自己分析に合ったバイト先をピックアップして、時給や勤務時間、交通の便など、自分が重視する条件をチェックし、絞り込んでいってください。

■いよいよバイトの履歴書を書きましょう!


バイトの応募先を決めたら、いよいよ履歴書の作成です。履歴書を書く際には最低限、気をつけるべきことがいくつかあります。基本的なことですがとても大事なことなので、まずはその点を取り上げて解説していきましょう。大前提として、「黒のインクで丁寧な字で書く」ことを念頭に置いて下さい。今はとてもカラフルで目を引く色のペンがたくさんありますね。でも、間違っても「担当者の目に留まるだろう」などと変わった色を選ばないで下さい。また、「青ならいいんじゃない?」というのもNGです。


自分の書く字に自信がなくても、誠意を持って丁寧に書いている字であれば見る人に伝わるものです。きちんと丁寧な字で書いてある履歴書なら、丁寧な仕事ぶりをアピールできるはず。「どうせ自分はきれいな字が書けないから」と、ぞんざいな字で履歴書を書くのは、働く意欲を疑われてしまいます。「字はできる限り丁寧に」を心掛けましょう。


次に、一般的な履歴書記入欄の上から順番に、気をつけるべき基本事項をお伝えしていきます。


<バイトの履歴書の書き方の基本その1>

日付の記入漏れに注意することです。前もって書いてあった古い日付の履歴書や、日付が空欄のものはNG。以前応募して不採用になったものを使い回していると思われてしまうからです。郵送するのであれば発送日を、持参するのであればその日付を書きましょう。


<バイトの履歴書の書き方の基本その2>

連絡先の電話番号は、自宅だけでなく携帯電話の番号も忘れずに書くことです。学生であれば当然学校に行っている時間もありますし、サークル活動などで帰宅が遅くなることも考えられます。採用の連絡なのに、家に何度電話しても連絡が取れないので結果的に不採用になってしまった、などということにならないためにも気をつけましょう。また、携帯電話の番号は正確に記載するように気をつけてください。


<バイトの履歴書の書き方の基本その3>

年次は和暦で書くのが一般的です。また、学歴や職歴の欄に書くことが多い和暦ですが、同じ和暦でも省略せずにそれぞれのマス一つずつ、きちんと書きましょう。


<バイトの履歴書の書き方の基本その4>

学歴は中学校卒業から書くのが一般的です。ただ、一行目に「学歴」と書いて項目を作ってから、「○○県○○市立○○中学校 卒業」と続けていきましょう。大学生の場合、大学名はもちろんのこと、在学中や卒業にかかわらず学部、学科、専攻といった詳しい内容も面倒がらずに書くことです。

バイトなどで働いた経験がなければ「学歴・職歴」についてはここまでですが、そうでないときは一行あけて「職歴」と項目を作り、「△△株式会社でテレフォンアポインターとしてアルバイト勤務」のように書きます。複数の職歴がある場合は最後の会社だけでも可です。もし過去に経験したバイトが今回応募する仕事に関連するものであれば、絶対に記載しましょう。強力なアピールになること間違いなし!です。


<バイトの履歴書の書き方の基本その5>

企業名は省略せずに書きましょう。株式会社や有限会社はついかっこ書きで省略したくなりますが、これはNG。あくまでも、最初から最後まで正式な企業名で記載することを肝に銘じて下さいね。その癖をつけることは今後にも役立つはずです。


<バイトの履歴書の書き方の基本その6>

書き間違ってしまったら書き直しましょう。修正テープや修正液で直したり、二重線で訂正したりしてはいけません。また、誤字や脱字にも気をつけて下さい。手間はかかっても新しい履歴書にすべて書き直し、完璧なものに仕上げることです。訂正のある履歴書や修正した形跡のある履歴書では、採用担当者に誠実さを疑われたり、本当にこの会社で働きたいのかといった疑念を与えたりしてしまう可能性があるからです。


<バイトの履歴書の書き方の基本その7>

履歴書を折らずにすむ大きさの封筒に入れましょう。採用担当者に好印象を与えるのは、折りたたまれている履歴書より折り目のないきれいなものです。郵送する場合送料は多少高くなりますが、希望するバイトへの足掛かりと考えて下さい。また、郵送の際、宛名を企業名にするのであればその下に「御中」とつけるのを忘れずに。担当者の名前であれば「様」になります。持参する場合は、封筒ではなくクリアファイルでも可です。

■バイトの履歴書の書き方で最も頭を悩ませる「長所と短所」


先に挙げた7つのことに気をつけて基本的な情報を書き終わったら、次は「長所・短所」や「自覚している性格」といった、多くの人が頭を悩ませる項目の書き方です。ここまではスラスラ書けたのに、思わず手が止まってしまう人もいつのではないでしょうか。

特に「短所」は比較的思いつきやすいのですが、普段自分をアピールし慣れていないこともあって、「長所」といわれても困ってしまう人が少なくありません。

ここで、バイトすることを考え始めたときに行うこととして最初に取り上げた「自己分析」が大事になってきます。自己分析した内容を書いておき、それを基に短い文章を作っておくようお伝えしましたが、それを役立てましょう。そのうえで、どのように書いたら採用担当者の好感度をアップする履歴書にできるかが問題です。


■採用担当者は履歴書の「長所・短所」から何を読み取る?

普通、人が他人を判断するとき、ある程度の時間をかけてから、ということが多いのではないでしょうか。でもバイトで雇う学生を決めるのにそんなことはしていられません。せめて面接してもらえるのであれば実物を見てもらえますが、書類選考があればそうはいきません。履歴書に書かれたことが判断材料のほとんどを占めることになります。つまり、自分をアピールできるチャンスはそこしかないかもしれないということ。だからこそ、しっかりした自己分析が大事になってくるのです。

学生に限ったことではなく人を雇おうとするとき、採用担当者が履歴書の「長所・短所」から判断することはいくつかあります。


1.自分という人間を客観的な立場から分析できているか
2.仕事において、長所と考えていることをどのように活かそうと思っているのか
3.短所をどのように補い、仕事を進めていこうとしているか
4.自分の性格について、その人らしい言葉で書かれているか など


つまり、これらを踏まえたうえで「長所・短所」を書く必要があるということになりますね。就活マニュアル本や就職サイトなどを参考にするのはかまいませんが、そのままそっくり書き写すのはNG。あくまでも自分なりに表現しましょう。


■バイトの履歴書の「長所」はどう書く?

なかなか見つけにくいといえる長所ですが、どんなことから探していけばいいでしょう。いろいろ考えてもどうしても思い浮かばないという人もいるかもしれませんね。そんな人は是非次のことから分析してみて下さい。

例えば友達との間で、あるいはサークル活動の中で、「すごいね!」とか「助かった、ありがとう!」「こんなことができてうらやましい」「安心して任せられる」などのように言われたことを思い出してみましょう。そこにヒントが隠れています。自分では全く意識していなくても、他の人の目には立派に長所として映っているからこそ、そういった言葉が出てくるのです。


長所として使われる一般的な言葉には、以下のようなものが挙げられます。

1.誰とでもすぐにうちとけられる=コミュニケーション能力が高い
2.進んで行動できる=自主性に富んでいる
3.最後まで責任を持って取り組むことができる=責任感が強い
4.リーダーシップがある=行動力があり人をまとめる力がある
5.他の人と協力して物事を進められる=協調性がある
6.粘り強い=根気強く諦めずにコツコツと取り組むことができる
7.くよくよせず前向きである=明るくポジティブである
8.発想が豊かで独創的=創意工夫が得意で個性的
9.周囲を和ませる=ムードメーカー
10.機転が利く=よく気がまわる
11.困っている人に声をかけずにいられない=思いやりがあって優しい


このほか、「素直だ」「向上心がある」「集中して物事に取り組む」などがあります。どのようなシーンでどのように褒められたか、あるいは喜ばれたかを思い出して、先に挙げたいずれの例に当てはまるか考えてみましょう。そして、そのときのエピソードを交えて100字程度の短い文章にしてみて下さい。また、人によっては前出の例を複数盛り込んだ文章になる場合もあるでしょう。


「褒め言葉なんて言われた記憶がない」という人も中にはいるかもしれません。でも、長所が全く無いということはなく、ただ自覚していないだけというケースが大多数。いくら考えても思い浮かばないのであれば、誰か身近な人、例えば親や友達に「私の長所はどんなところだと思う?」と尋ねてみて下さい。本人が気づかないことでも、周囲の人は見ていて認めてくれているかもしれないからです。


周囲の人に聞く以外に長所をみつける方法としては、あえて短所を考えてみることがあります。なぜかというと、長所を裏返してみると短所に結び付くことがあるのと同じです。例えば自分の短所が「他人と打ち解けるのに時間がかかる」ことだとします。それを裏返せば「なれなれしく他人と接しない」ということ。つまり「適度な距離を持って他人と接することができる」ことを、長所にできるのではないでしょうか。また、「行動が遅い」というのであれば「慎重に行動する」に置き換えられます。

このように考えれば、「長所」や「短所」の洗い出しはスムーズになりますね。洗い出したポイントに、その場面が想像できるような具体的なエピソードを交えて、見やすい大きさの字で記入欄に適度に収まる文章を書きましょう。欄の中にぎっしり詰まった小さい文字は、読む人のことを考えていないと思われてしまいます。また、読点の全くない文章もNG。内容はさておき、担当者が履歴書を手にしたときにどう見えるかを考えて書くことも大事なことです。



「じゃあ、具体的にはどんな文章にすればいいの?」

という人に向けて、ここで一つ例文を挙げておきましょう。

<履歴書の長所の欄の例文>

「私は誰とでも打ち解けることができるのが長所だと思っています。また、サークルの友人からは面倒見がいいとよく言われるので、チームワークの大切な仕事には向いていると考えています」


ここでのポイントは、「自分の長所はこれだ!」と最初に述べること。次に、「こういうことがある」、もしくは「あった」と、それを説明する具体的事例を挙げる、「それを仕事に活かせる」という順で書くと相手にわかってもらいやすくなります。

また、文章を作るのが苦手という人はまず、長所、エピソード、バイトに活かせる点をそれぞれ箇条書きにします。それらを組み合わせ、必要に応じて言葉を足すなどして適当な長さの文章にしてみて下さい。逆に長い文章であれば、言葉やフレーズをそぎ落としていくことで簡潔なものにできます。ただ、アピールしたい点はしっかり残るよう気をつけましょう。


■バイトの「志望動機」はどう書く?

「長所・短所」とともに悩むのがバイトの「志望動機」。どうしてもそこで働きたいのなら熱意のある動機が書けるでしょうが、とにかくバイトができればいいという人は、特に手が止まってしまう部分だといえます。では、どのように書けば採用担当者に好感を持ってもらえるのでしょう。採用する側としても、できるだけ長く真面目に働いてくれる人材を求めているはずです。書いてある文字や内容に誠実さを感じ取ることができる履歴書に、担当者は好感を持つのではないでしょうか。

大学生の書く志望動機としては、学費や就職活動の費用、サークル活動、留学、仕送りの負担を減らす、将来目指している仕事に通じるものがあるといったことが一般的です。それを基本に、「志望するバイト先のどこに魅力を感じたのか」「どんな能力を仕事に活かせると思うか」「過去のバイト経験を役立てられる」などを自分の言葉で表現することができれば、アピール度を上げることができるでしょう。

参考にバイトの志望動機の例文をご紹介すると、


「これまで培った英語を活かせると思い、志望しました。また、将来貿易関係の職業に就きたいと考えていることも動機の一つです。タイピングなどはより速く打てるよう努力し、戦力となれるよう頑張ります」


というところでしょう。「志望動機」も「長所・短所」と同様に、就職情報誌やインターネットのサイトを丸写しにしてはいけません。また、たとえ本心でも「お金がほしいから」といったストレート過ぎる表現も避けたほうが無難です。これまでの内容を参考に、見た目がきれいで自分らしさのある履歴書を作成してください。


執筆:山岸りん(ナレッジ・リンクス)