パットとリカバリーが初優勝を引き寄せた(撮影:佐々木啓)

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今年2度目の北海道での戦いとなった「北海道meijiカップ」では森田遥が初優勝。カン・スーヨン(韓国)、ささきしょうことの三つ巴を制し、アマチュア時代から幾度となく優勝争いに加わっていた若手のホープが、北の大地でようやく栄冠を手にした。これまで敗れてきた戦いと今大会は何が違ったのか。上田桃子らを指導するプロコーチの辻村明志氏が語る。
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■森田遥のスタイルが島松に合致 “当たり前のこと”を当たり前にできる強さ
札幌国際カントリークラブ島松コースは、辻村氏曰く「ツアーでも1、2を争うほどの」グリーンの小ささが特徴。「必然的にマネジメントはグリーンのセンターを狙うことになります。センターからならどの向きにも10mないですから。その分、初日からピンは振られていたのでいわゆる“ベタピン”はありません」。5mほどを決められるパッティングの巧さ、小さいグリーンを外したときのリカバリー。この2つがカギを握った。
その両方が冴えたのが森田だ。パーオンは3日間平均で、18ホール中10回。確率にすれば約55%と低い数字ながら、ただ1人2桁アンダーを叩きだした。3日間で24回もパーオンしていないにもかかわらず、4つしかボギーがないのは素晴らしい数字だ。それに貢献した3日間の平均パット数(合計)は25回。最終日だけみると22回だった。
「彼女のパッティングの良さは“芯で捉えられること”と“躊躇がないこと”です。島松のグリーンは上りのパットが想像以上に重たかったのですが、彼女はほとんどショートしていませんでした。これは自信があることと、ボールの転がりがいいからです。下からのパターは簡単に思われがちですが、5mの距離でも7〜8mを打つくらいの感覚で打たなければいけないわけですから、緩んではダメだし、しっかり打ちきれないといけない。そして島松の下りのパットはかなり速い。このギャップがある中でもしっかりとタッチを合わせられる上手さがあります。試合で見てみれば分かりますが、森田さんはボールを拾いに行くのが非常に早い。それは打った瞬間に入るかどうか分かるためです。最後まで見届けなくても入る確信が持てている。平均パット数(合計)の2位は伊達ではありません」
そしてもう1つ見逃してはいけないのが、グリーンを外した時のリカバリー。「アプローチはあまりガチャガチャしないオーソドックスなスタイルで、技を駆使するタイプではありません。でも寄せられる位置を知っているし、自分なりのグリーン周りの攻略法を持っているから、きちんと寄せてくる。ボミさんに近いものを感じます。それができるのも、2打目を外しても寄せられる方に打てているマネジメントが出来ているから。島松は奥やサイドに外すとパーセーブが難しいのですが、手前から攻めていて大体が下からのアプローチ。そして、そのイージーチップをミスしない。そういった“当たり前のこと”を当たり前にできる強さが彼女にはあります」
■ショットの改善も勝因の1つ 初優勝に甘んじずもっともっと磨いてほしい
辻村氏は前半戦が終了した時点で、「後半戦に初優勝しそうな選手の1人」として森田を挙げていた。その際、ショートゲームを褒めた一方で、課題に挙げたのがショット。「フィニッシュでバランスを崩す場面が多いこと」をポイントとしていた。「トップから切り返しのところで、下半身ではなくヘッドから動くタイプ。別に悪いことではありませんが、森田さんの場合はタイミングがまちまちになりがち」だと。それが今大会では見られなかったという。
「すごく下半身の使い方が良くなっていました。14番から悪いスイングは1つもなかった。後半戦が始まってから、ショットに対して何か取り組んだんだと思います。スイング中に変な詰まりもなく、下半身が止まる感じがありませんでしたからね」と成長点を挙げた。
そしてエールを込めて。「森田さんはこういった乗らなくてもスコアを作る勝ち方のできる選手ですが、やっぱりこのパーオン率はまだまだいただけません。ショットが良くなった、といっても本当の安定を掴むのはまだまだ先。今のような価値のある努力を続けて欲しいですね。もっと深いところに目指すべき本物があります。そこが見えてくればもっと良い選手になると思います」。
解説・辻村明志(つじむら・はるゆき)/1975年9月27日生まれ、福岡県出身。ツアープレーヤーとしてチャレンジツアー最高位2位などの成績を残し、2001年のアジアツアーQTでは3位に入り、翌年のアジアツアーにフル参戦した。コーチ転身後はツアー帯同コーチとして上田桃子らを指導。上田の出場試合に帯同、様々な女子プロのスイングの特徴を分析し、コーチングに活かしている。プロゴルファーの辻村明須香は実妹。ツアー会場の愛称は“おにぃ”。
<ゴルフ情報ALBA.Net>

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