数年前から耳にする機会が増えた「お盆玉」、果たしてどのくらいの人がその名称を認知し、実際に手渡しているのだろうか。

あおぞら銀行は8月7日、55歳から74歳の男女計2070人を対象に実施した「シニアのリアル調査」結果を発表した。

全体の認知度は昨年より約17ポイント上昇し3割程度へ

今回の調査対象になった55歳から74歳の平均貯蓄額は、50代が1654万円、60代が2092万円、70代が2317万円となっている。50代・60代は2016年度の金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査」での平均貯蓄額とほぼ同額、70代は平均より350万円程度多い。

調査結果を見ると、「お盆玉」という言葉を知っていて子や孫にあげたことのある人が6.3%、知りつつもあげたことはない人が22.7%だった。「知っている」と答えた人が全体の29%と約3割に上り、昨年より16.6ポイントほど認知度が上昇したとはいえ、あげた経験の無い人の方が多数派のようだ。

また、「お盆玉」という言葉を知らなくても、過去のお盆の時期に子どもや孫にお小遣いをあげたことがあるという人も7.5%程度いた。

渡す額の平均は5900円だった。分布を見ると、最も層が厚かったのは5000円〜1万円未満で39.8%、次いで多いのは1万から1万5000円未満台(23.8%)、3000円〜5000円未満(18.4%)が続いた。

男女別では、男性の平均金額は6100円、女性の平均金額は5700円と、男性の方が多く渡す結果となった。関東と関西を比べると、どちらも昨年より上昇していたものの、関東は6300円、関西が5800円と、関東の方が高くなる傾向は昨年と変わらなかった。

お盆玉以外に、交通費や滞在期間中の援助をする高齢者も

お盆期間中、お盆玉以外に経済的支援をする人もいる。帰省する子や孫がいる人のうち、45.4%と半数程度が帰省時の交通費を負担していた。平均金額も3万1900円と安くはない。

交通費に加え、帰省中に関わる費用まで肩代わりするシニアもいるようだ。子や孫の帰省に伴う予算として平均4万6100円が取られていた。外食やレジャーなどに充てられる分と見られる。

貰う側なら嬉しい「お盆玉」だが、あげる側にとっては悩ましい。年始のお年玉でも相当な出費なのに、夏にもとなると勘弁願いたい、というのが本音だろう。ネットでは「いつからそんなの出てきたの」「そんなもん正月だけで充分だ」など、否定的な見方も多い。

日本郵政では、2014年からお盆玉用ぽち袋の取り扱いを始めた。お盆玉は、江戸時代の一部地域で奉公人に「お盆小遣い」を渡す習慣が元だという。当時は衣服や下駄などの生活必需品を渡していたが、「昭和初期頃に子供へお小遣いをおくる習慣になった」と説明している。

認知度が上がっても、実際にあげた人はまだ少ない。新たな夏の風習として定着するのだろうか。