『不安』から『成功』へ導く5つのレッスン

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脳神経外科の菅原道仁先生による、「不安と脳」の後編です。前編では「不安」の正体と、その向き合い方についてお伝えしました。心配性の人はなかなか一歩を踏み出せないため、成功に近づけないイメージかもしれませんが、それは間違い。心配性の人が見ている「先読み」こそ、成功への道なのです。後編は、今からすぐに始められる、「不安を成功に変える」実践編です。
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成功者はみな、異常なまでに心配性
私の著書『成功する人は心配性』にも書きましたが、これまでに成功してきた経営者、スポーツ選手、アーティストなど著名人の多くは、病的なまでに心配性でした。松下幸之助もスティーブ・ジョブスもイチロー選手も。心配性の人には「先読みする能力」と、「リスクを洗い出せるスキル」が備わっているからです。一見、ネガティブに思える「不安」や「心配」は、捉え方を変えるだけで「成功するための条件」になり得るのです。
本書ではさまざまな方法を解説していますが、ここでは5つご紹介します。
大切なことは、一つでも、少しでもいいからとにかく始めること。全部を始めなくても構いません。(もちろん、全て実践していただいてもOKです)。心配性の人は「曖昧」が苦手です。準備が整わないと始められない、勉強してからでないとダメだ、と行動に制限をかけがちです。まず準備として「思いこみリスト」を書いてみましょう。書くのが面倒で進まない人は、レッスン1〜5に飛んでも構いません。頭で「やらない言い訳」を考える前に、まずは行動しましょう。書き出すことは、自分が「やりたい」と思っているのにできていないこと、一歩を踏み出せないこと。そして、それらが「なぜできないと思うのか」も書いてみましょう。その「なぜ」の部分が思いこみ。「本当にそう?」「本当にできる方法は1つもない?」という目で眺めてみてください。自分が勝手に決めている「思いこみ」が見えてきます。「できない」「無理」「恥ずかしい」などの理由が浮かんできたら、それは脳がサボろうとしているサインでもあります。リストができましたか? 果たしてあなたは心配性だったでしょうか。もしそうなら、目標に確実にたどり着くスキルをもっていることになります!
レッスン1:ドローン視点をもつ
ドローン視点とは、つまり「メタ認知」のこと。メタとは「高次の」という意味で、自分の行動を、外からもう一人の自分が見ているようなイメージです。メタ認知能力が高い人は、低い人に比べてストレスが少なく、年収が高いというデータもあります。友人が仕事や恋愛で悩んでいるとします。聞く側(あなた)は上司の行動や言動、ボーイフレンドの行動などを俯瞰で見てアドバイスしますね。もしくは、「思いこみ過ぎじゃない?」なんて言うかもしれません。
しかし自分が当事者の場合、どうでしょう。不安に駆られて、事態をそのように俯瞰ではなかなか見られないケースが多々あります。自分の立ち位置を認識するには、不安な感情に囚われている自分を離れて、全体を客観的に見る必要があります。
そこで役立つのがドローン視点です。ドローンに乗った気分で、上空から現状を眺める癖をつけましょう。第三者視点で、「なるほど、あそこであの大きさの穴に嵌っているんだな」ということを見られるようになると、それはもう不安ではなく「解決方法」に変わります。便利な魔法の言葉があります。「〜と、自分は考えている」という言葉です。この言葉を使うことで、物事を簡単に客観視できるようになります。

レッスン2:フィルターの眼鏡を掛け替える

ある出来事に直面した時、「無理だな」と思う人と、「できるな」と思う人では、どちらの方が、成功率が高いでしょうか。簡単ですね、もちろん後者です。これは考え方の癖。考え方の癖とは物事の受け止め方で、過去の経験により異なってきます。たとえば、「料理ができない」→「料理に慣れていないだけ」「以前、私の料理を食べた人の口にたまたま合わなかっただけ」「やらなきゃいけない仕事がある」→「やれる仕事がある」「水があと少ししかない」→「水がこんなにある」このように、どちらの捉え方もあります。矢印の左側にある「不安」が、思いこみのフィルターです。この癖(フィルター)を書き換えるのは、実はとても簡単です。脳の記憶を「できる」「簡単」「余裕」と上書きするのです。「できない眼鏡」を「できる眼鏡」にササッと掛け替える自分をイメージしてみてください。それだけで、脳は「できるんだ!」と上書きしてくれます。疑う前に、行動ですよ。