これはペンシルバニア州ウェルズボロにある本屋のお話。

読書好きのKevinさんがこの街で育ったとき、近くには本が買える場所がなかったそう。後にパートナーとなるKaseyさんに出会ったときも状況は変わらず。モヤモヤした気持ちを抱えていた彼らは、2006年、本屋をオープンすることに。

時は流れ、2人のビジネスは軌道に乗り、地元の人が集まる場所にもなりました。悲しいことや辛いことがあっても、ここに来れば、みんなに話すことができる。ただ、読みたい本を探すだけじゃない。そんな本屋以上の魅力が、この場所にはあったのかもしれません。中には、プロポーズをした人まで。「ここに来る人は家族も同然」と彼は語ります。

ところが、今、11年の歴史に幕を閉じようとしているのです。

思い出の詰まった本屋が
新しく生まれ変わる

7月の初め、本屋のウェブサイトに「エッセイを書いて、本屋をもらおう」というコンテストの詳細が発表されました。75ドルの参加費さえ払えば誰でも参加でき、優勝したら本屋の営業権をKevinさんとKaseyさんからもらえるのだという。

自分たちの”家族”の思い出が詰まった場所を、なぜ譲ることになったのか。彼らはこう説明します。

Kevin

「11年間、多くのことを学びました。今は作家としての仕事もしていて、学校に行って、子どもたちに読み聞かせもしています。『The Totally Ninja Raccoons』が発売されたことを機に、次の人生を歩む時が来たな、と考えたのです」

Kasey

「私とKevinは、ここで育ちました。新しいことにチャレンジするとはいえ、ウェルズボロに本屋が必要という意見は共通です。だから、代わりに誰かに経営を続けてほしいのです」

なぜ地元の人にとって
本屋は重要なのか?

経営理念が感じとれるコンテストのお題は、「なぜ地元の人にとって、本屋は大切な存在なのか?」。

本屋以上のものを築きあげた彼らと同じ想いを持ちつつ、活字離れが進んでいると言われる世の中で、地元の人に愛されるこの場所をさらに魅力的にできる人を探しているのです。

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