肉を切る精肉職人(2010年11月1日撮影、資料写真)。(c)AFP=時事/AFPBB News

写真拡大

【AFP=時事】超進歩的な米カリフォルニア(California)州の都市では時間の問題だったのかもしれないが、ある高級精肉店が、肉を食べるのは残虐だと警告する張り紙を店頭に掲げ、常連客を驚かせている。

「注意:動物には生きる権利がある。どのような方法であれ、動物を殺すことは暴力で不当だ」

 こんな掲示を出したのは、進歩的な大学都市として知られるカリフォルニア州バークレー(Berkeley)の精肉店「ザ・ローカル・ブッチャー・ショップ(The Local Butcher Shop)」。店の窓に張られた掲示は、ここ4か月にわたって店先で抗議活動を展開してきた動物愛護活動家らとの「和平協定」の一環だという。

 この精肉店では毎週、日曜日に食肉処理の講習会を開いているが、動物愛護団体「ダイレクト・アクション・エブリウエア(DXE)」が店先を封鎖してこれに抗議。時には活動家が血のりをまとった裸体をラップで巻いてデモを行うこともあった。

 夫と共同で店を営むモニカ・ロッチーノ(Monica Rocchino)さんは途方に暮れ、DXEの活動家と話し合うことを決めた。「彼らはバークレーを『無肉都市』にしたいと主張し、私たちの店を閉店に追い込む用意があると言った」とモニカさん。どうすればいいのか尋ねると、検討すると答えたが、その後も抗議は続いた。

 迷惑した近隣住民も怒りを募らせ、付近の店から客足が遠のくなど影響が広がるに至って、「完全にベジタリアンの精肉店になるか、講習会をやめるか、動物には生きる権利があるという張り紙をするか、そのどれかを選ぶしかなかった」とモニカさんはAFPに語った。

 とはいえ、この張り紙では白黒をはっきりつけたがっているDXEをなだめることはできないだろうとモニカさんも分かっている。「彼らが問題にしているのは、動物を殺しているかどうか。その信念は理解できるが、考えを他人に押し付けるのは別問題だ」とモニカさんは話した。

 DXEのマット・ジョンソン(Matt Johnson)代表は「誰を敵視しているわけでも、精肉店を嫌悪しているわけでもない。動物を愛しているだけだ」と主張している。
【翻訳編集】AFPBB News