3日に行われた内閣改造。毎日新聞が3、4日に実施した世論調査では、今回の改造内閣を「支持する」と答えた人が35%と、前回の調査から9ポイント回復し、「支持しない」は9ポイント減の47%となった。また、同時期の共同通信による世論調査では、「支持する」が前回調査から8.6ポイント上昇し44.4%、「支持しない」が43.2%となった。

 5日放送のAbemaTV『みのもんだのよるバズ!』に出演した政治ジャーナリストの角谷浩一氏は、「今回は起用に疑問符がつく人はほとんどいない。国会開会までに、それぞれ専門分野で足りないところも勉強すると思うので、答弁漏れの人もほとんどいないだろう。玄人好みの良い内閣だと思う。ただ、国民から見れば"こんな議員知らなかった。初めて見る顔だな"という人もいるのもよくわかる」と話し、「今の支持率は期待値。ここからもっと上げないといけない」と指摘した。

 自民党の松本文明・衆議院議員は「すばらしいですよ。自民党は人材が豊富だなとあらためて思う。支持率が上がるのはありがたいなと思う。ただ、期待に応えるのが今は一番重要。期待を裏切ったときはこの数倍のスピードで来ますから」と気を引き締めた。

 都議選に惨敗し、内閣支持率も未だ危険水域を脱しきれない中、安倍総理が秋にも解散総選挙に打って出るのではないかという観測もある。自民党の二階幹事長も総選挙の可能性に言及している。

 これについて角谷氏は、「衆議院の任期が2年過ぎたら、大抵の幹部は緊張感を与えるため"総選挙がある"と言い出す。1回生、2回生には"民進党が弱いから余裕じゃないか"と思っちゃう人もいるから。それから、この夏の間に地元の盆踊りをちゃんと回れよということ」と解説。自民党の佐藤正久・参議院議員も、二階幹事長が「俺が選挙が無いって言ったら、みんな弛んじゃう。幹事長は"いつあるかわからないぞ"って言っとくのが大事なんだ」と話していたと明かした。

 10月22日には青森と愛媛で衆議院のダブル補選が予定されており、都議選、仙台市長選に続いて自民党が敗れれば、"総理交代論"も現実味を帯びてくる。今回の内閣改造で支持率を挽回できれば、解散カードも選択肢に入ってくるのだろうか。小池新党が国政進出する前であれば勝てると主張する人もいるようだ。

 政治アナリストの伊藤惇夫氏は「内閣支持率は下がっているけど、自民党の支持率は下がっていない。当面、憲法改正は無理だということになれば、(改憲勢力)3分の2にこだわる必要はない小池さんの準備ができていない段階で解散総選挙という先手を打つ、ある種の奇襲作戦を取れば、議席は多少減ったとしても、大負けはしないだろう」と話す。

 角谷氏は「小池新党ができる前が一番うまくいくとおっしゃる人もいるが、それはちょっと違う。去年、福岡に小池さんが応援に入った時には、小泉フィーバーを上回る熱気だった。小池人気は東京だけじゃない。新党ができなくても、小池さんが『この人たちは私と一緒に改革をやる』と言おうものなら、全然空気が変わる。10月の補選は、いずれにしろ自民党が不利なので、ここを総選挙に変えた方がいいのではという、"やけっぱち論"みたいなものがあるのも事実」と指摘した。その一方、「実は小池新党が自民党の敵なのか味方なのか、全く分かっていない。結果的にはもしかしたら自民党と連立を組む側になるかもしれない」とも述べた。

■「都議選惨敗、自民党の広報力が弱かったのではないか」

 都議選での惨敗について松本氏は「自民党の都議会議員で、加計問題に関係した人はいない。『違うだろ、このハゲ』発言に関係した人もいない。下村博文先生の献金問題が朝から晩までテレビで流れたが、都議選が終わったら、パタッと流れなくなった。これもどこかに意思があったとしか思えない。悔しい思いでいっぱい」と話す。

 ジャーナリストの有本香氏は「小池さんはこの1年、ほとんど選挙しかやっていない。都民からしたら迷惑な話。小池さんの政治手法は"小池劇場"と言われる通り、メディアを巻き込んで風評を立てていく。自民党の応援をするわけではないが、選挙の前まで、自民党にとって不利な情報が一方的に流されたことは、メディアも相当反省していかなけれはいけない。豊洲の安全性には問題があるんじゃないかとか、石原慎太郎さん個人に対して法的責任が追及できるかもしれないという話も、全く違っていたということがはっきりしてきた。しかし、それらは大きくは報じられていない。何となく小池さんが正しくて、それまでの行政がおかしかったんじゃないかという空気は払拭されないままだ」と指摘する。

 「5月の都議会財政委員会では、入札に関して"不正"があったのかという質問に対して、財務局長は"全くありませんでした"と答えている。このように、今まで散々疑惑だと言われてきたことが事実無根だったことがわかっているのに、自民党の広報力が弱かったのではないか。なぜ都議選の前にはっきり言わなかったのか。自民党にもオウンゴールの面があった。小池さんが問題だと騒ぎ立ててきたことが問題じゃないんだということが共有されれば、落ち着いてくる。それを見て、総理もこの夏、解散するかどうか考えるのではないか」(有本氏)

 これに対して、松本氏は「おっしゃる通り、"都議会のブラックボックス"なるものの中で決められた案件とは何だったのかは、いまだに具体的に語られていない。そこで誰がどのように利権をむさぼってきたのか、ということについても何も出てこない。"都議会のドン"とされた内田茂氏も頑張ってくれたいい奴なんだけど、戦後史の中でも最もひどい貶められ方、人権侵害をされたのではないかと強く思っている。どうしてメディアがきちっと伝えてくれないのかというのが、私のこの1年間のイライラ。東京オリンピック・パラリンピックの施設にしても、結局は元の鞘に収まった。豊洲移転も我々が決めたことに帰ってきた。トンネル方式での環状二号線建設ももう間に合わない。一度立ち止まった結果として、どれだけの都民税がそこに投下されたのかを考えると本当にやるせない、イライラが募ります」とコメントした。(AbemaTV/『みのもんたのよるバズ!』より)


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