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■もくじ

どんなクルマ?
ー2.2ℓディーゼルを積むステルヴィオ

どんな感じ?
ー気になる2.2ℓディーゼルの実力
ーアルファ・ロメオに求めることと、現実
ー乗り心地、実用性は好印象

「買い」か?
ーステルヴィオならガソリン推し

どんなクルマ?

2.2ℓディーゼルを積むステルヴィオ

いまわれわれの前にあるのは、アルファ・ロメオ・ステルヴィオのディーゼルエンジン仕様の中でもトップレンジのモデル。

イタリア北部の、クルマの名前にもなった名高いアルプス(アルピーヌ)の山岳路でテストした。

搭載するオールアルミ製の2143ccディーゼルエンジンは、210psにチューニングし直され、4輪へと駆動力が伝達されてはいるものの、既にテストしたアルファ・ロメオ・ジュリアに搭載されているものと同じだ。

スペック上は目を引くような数値が並び、0-100kmh加速は6.6秒でありながら、燃費は20.8km/ℓ、CO2の排出量は127g/kmという経済性と環境性能となる。

力強いディーゼルエンジンを持つステルヴィオには、
・£38,490(555万円)の「スーパー」
・£42,290(610万円)の「スペチアーレ」
・£43,990(635万円)の「ミラノ・エディツィオーネ」(テスト車)
の3つのトリムレベルが提供される。

「ミラノ・エディツィオーネ」は、280psを誇るトップレンジのガソリン車に次ぐ価格だ。

どんな感じ?

気になる2.2ℓディーゼルの実力

英国のユーザーは、近年のディーゼルモデルには慣れて来た感があるが、ステルヴィオほど選択の幅があっても、安価な200ps仕様の2.0Tを含むガソリンモデルの方が、「アルファ」らしさは遥かに濃いように感じられる。

確かにディーゼルエンジンは非常に良くできていて、47.8kg-mの最大トルクをわずか1750rpmで発生する。また、8速のクイックシフトATは、快適な回転数を自動的に保ってくれる。

日常的な走行なら難なくこなす一方、ペースを速めると3750rpmほどでトルクが頭打ちになるだけでなく、エンジンノイズもかなり騒がしいものになり、改善を望みたくなる部分が露呈してしまう。

アルファ・ロメオは、ガソリンエンジンとディーゼルエンジンのトルクカーブは近似しており、2.0Tの280psよりも2.2Dの210ps仕様の方がトルクは1kg-m強いと主張する。

しかし、おっとりとした性格の気力を感じられないディーゼルエンジンでは、ワインディングを飛ばして走ろうという気にはならない。

アルファ・ロメオに求めること

エンジンはガサついた印象だし、電動パワーステアリングの操舵感もリアリティに欠けており、低回転域での力強いトルクによって、低速コーナーではOFFにできないスタビリティコントロールが積極的に介入してしまう。

ガソリンエンジン車では、バランスの良いシャシーと後輪を中心とした動力配分によるダイレクトな印象を生んでいるのにも関わらず、だ。

一方、他のモデルレンジ同様に、軽量で剛性の高いステルヴィオのボディは、荒れた路面でも印象的な乗り味を提供する。

乗り心地、実用性は好印象

大型の20インチホイールを履いたテスト車両ですら、舗装状態の良くないアルプスのワインディングでも好印象だった。

高速で大きな段差を越えても、硬すぎないサスペンションがしっかり動き、素晴らしいボディコントロールをみせる。

実用性も高い。インテリアの仕上げは他のプレミアムブランドの競合モデルと比較すると劣る部分もあるが、フロント、リアシート共に大人でも充分な空間が確保され、ラゲッジスペースも利用しやすい形状で525ℓが確保されている。

「スペシャル」と「ミラノ・エディツィオーネ」のトリムに装備されるパワーシートは、ほとんど体型を選ばずドライビングポジションの調整が可能で、3時間のテストを通じてとても快適だった。

かつての、人間工学を二の次にしたようなイタリア車とは隔世の出来だと言える。

「買い」か?

ステルヴィオならガソリン推し

今回テストした「ミラノ・エディツィオーネ」ローンチ・エディションでも、価格的な魅力は薄れていない。

他のプレミアムブランドのライバルと比較すると、£43,990(635万円)は高く感じられるかもしれないが、プライバシーガラスや見栄えのするホイール、10スピーカーを備える高出力のオーディオまで、ほとんどのオプションが装備されている。

£1,700(25万円)安い「スペチアーレ」でも、ライバルよりも装備は充実。210psのディーゼルエンジンを積む一番安価な「スーパー」でも、アダプティブクルーズコントロールやナビ、18インチホイールなどが装備される。

しかし、ステルヴィオに魅力を感じたなら、ガソリンエンジンのモデルを選ぶほうが良いだろう。ディーゼルエンジンは経済性とエンジン出力では勝るが、出力の劣る2.0Tの方がドライバビリティは高いのだ。

アルファ・ロメオはこの点をどう考えているのだろうか。

アルファ・ロメオ・ステルヴィオ2.2D ミラノ・エディツィオーネ

■価格 £43,990(635万円) 
■全長×全幅×全高 - 
■最高速度 214km/h 
■0-100km/h加速 6.6秒 
■燃費 20.8km/ℓ 
■CO2排出量  127g/km 
■乾燥重量 1659kg 
■エンジン 直列4気筒2143ccディーゼル 
■最高出力 210ps/3750rpm 
■最大トルク 47.8kg-m/1750rpm 
■ギアボックス 8速オートマティック