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アニメや漫画などの既存の人気キャラクター画像をSNSのアイコンにしたり、イラストを自分で描いて楽しむ人は少なくない。しかし、こうした行為が著作権の侵害にあたらないか心配している人もいるようだ。

実際に、インターネット上のQ&Aサイトには、キャラクターを模写してLINEのアイコンにしたいと考える人、スマホケースを作りたい人、画像をそのまま模写するのではなく、自分でアレンジしてTシャツなどに利用したいと考える人などから、キャラクターの使用をめぐる質問が多く寄せられている。

アニメや漫画などのキャラクターを使用したい場合、どのような行為までが許されるのだろうか。また、違法行為となった場合、どんな責任を負う可能性があるのだろうか。著作権問題にくわしい柿沼太一弁護士に聞いた。

●原則として「著作権侵害」となる

「アニメや漫画などのキャラクター画像は著作物ですので、キャラクター画像を参考に描いたイラストを使用する行為は、原則として著作権侵害(複製権・翻案権侵害)になります。

もちろん、よく知られているように、『私的使用目的』の場合(著作権法30条1項)は、例外的に侵害とはなりません。しかし、この『私的使用目的』の範囲は、かなり狭いと考えてください。

たとえば、自分1人で楽しむ場合には『私的使用目的』に該当しますが、友人と共有する場合には、3、4人程度のごく少人数の友人間で共有する程度しか該当しません。それ以上の人数で共有する場合には『私的使用目的』に該当しません。ましてや、SNSで公開する場合には該当せず、原則どおり著作権侵害となってしまいます」

●刑事責任を負う可能性も

キャラクターをそのまま使用するのではなく、たとえば服を変えたり、顔を変えるなど、自分でアレンジを加える行為は許されるのだろうか。

「キャラクターをそのまま利用するのではなく、アレンジを加えた場合でも、元のキャラクターの本質的特徴を備えたままの場合には、著作権(翻案権)侵害となります。

『本質的特徴を備えている』という概念は曖昧ですが、『元ネタが判明する程度似ている』場合には該当すると考えるのが安全だと思います」

キャラクターの使用が違法であると認められた場合、どのような責任を負うことになるのか。

「キャラクターの無断使用が著作権侵害となった場合、ネット上にアップした画像の削除、画像の使用差止め、損害賠償などの民事上の責任に加えて、刑事責任を負わなければならない可能性もあります。

過去には、著作権法違反かどうかが微妙な事案で強制捜査がなされた事案もあり(ハイスコアガール事件)、注意が必要です」

(弁護士ドットコムニュース)



【取材協力弁護士】
柿沼 太一(かきぬま・たいち)弁護士
兵庫県弁護士会所属、映像制作会社や出版社、アーティストからの著作権に関する依頼案件が多い。またIT系・技術系ベンチャー企業からの相談・依頼案件も近時とみに増加している。事務所サイトでは著作権やベンチャー系企業に関する記事を多数掲載。
事務所名:STORIA法律事務所
事務所URL:http://storialaw.jp/