生息域を拡大中の「セアカゴケグモ」。咬まれたら呼吸困難に!?

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強烈な毒を持つヒアリが国内で相次いで目撃され、日本中がパニックに陥っている。攻撃性が強く、海外では刺されたことによる死者まで報告されている。そんな、場合によっては死に至る危険な「殺人虫」の数々の生態と、いざというときの症状や対策法をリポートする

◆咬まれたら呼吸困難に!? 繁殖を続ける毒グモ

●セアカゴケグモ
死因 神経毒による呼吸困難により、死に至る
出没スポット 児童公園や住宅街など、人間に近い環境
危険度★★☆

 22年前に大阪で初めて発見された特定外来生物のセアカゴケグモ。当時は日本中が大騒ぎとなり、ここ数年も夏になると定期的に全国各地で発見されている。果たして今日の生息区域はどうなっているのだろうか。群馬県立ぐんま昆虫の森の金杉隆雄氏に、改めてその生態と、現状について話を聞いた。

「セアカゴケグモは人工的環境を好む虫で、毒を持つのは赤い模様を持つメスだけです。咬まれるとしばらくたってから激しい痛みやめまいが表れるほか、呼吸困難などの症状が出て、死に至る場合もあります。墓石やクーラーの室外機などの環境でも生きられるほど生命力も強いため、むしろ生息域は拡大しており、現在では日本の41都道府県に生息しているのが確認されています。ここまで繁殖してしまうと、もはや根絶させることは難しいでしょう」

 では、咬まれてしまった場合はどうすればいいのか。金杉氏によれば、まずは落ち着いて自分で対処することが重要だという。

「セアカゴケグモに咬まれた場合、すぐに患部を流水や石鹸水で洗い流してください。そのとき、多少の出血があっても、痛みが強くなるので包帯はしないでください。近くに病院がある場合は、今は有効な血清があるため大事には至らないでしょうが、しびれや痛みが全身に広がった場合はすぐに救急車を呼んでください」

 セアカゴケグモは今も生息域を拡大している。あなたの家の周りにいても、何らおかしくはない。

【金杉隆雄氏】
昆虫をテーマにした体験型教育施設「県立ぐんま昆虫の森」昆虫専門員。専門は蚊だが、それ以外のハチ、クモにも造詣が深い

― [最凶殺人虫]図鑑 ―