フィリピンの首都マニラで開かれた東南アジア諸国連合(ASEAN)外相会議で、フィリピン代表に話し掛ける中国の王毅外相(左、2017年8月6日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】フィリピンの首都マニラ(Manila)で開かれた東南アジア諸国連合(ASEAN)外相会議の共同声明が6日、発表された。南シナ海(South China Sea)での紛争防止に向けた行動規範に「法的拘束力」を持たせるとの文言が入らないなど、中国に配慮した内容となった。

 ASEAN側は南シナ海問題の交渉で中国政府の条件に同意した。中国は、南シナ海への領有権主張に対する地域の抵抗を弱める外交戦で成功を収めた格好だ。

 この問題で中国を最も強く批判しているベトナムは2日間の交渉で、ASEANは行動規範に「法的拘束力」があると主張するよう要求。しかし、外交官2人によると、ASEAN側は共同声明で「法的拘束力がある」との明記を見送った。

 中国は戦略的に重要な水域である南シナ海のほぼ全域に領有権を主張している。南シナ海は年間5兆ドル(約550兆円)相当の海上貿易の輸送路になっているほか、石油や天然ガスの埋蔵量も豊富とみられている。ASEAN加盟国であるベトナムとフィリピン、マレーシア、ブルネイのほか、台湾も一部について領有権を主張している。

 中国は近年、この係争水域で軍事基地に使える巨大な人工島を造成してプレゼンスを劇的に拡大。いずれ実効支配を確立するのではないかという懸念が高まっている。
【翻訳編集】AFPBB News