夏バテと思ったら「かくれ脱水」? 放置すると熱中症の恐れも

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夏に気をつけたいのが熱中症。暑さが本格的になるにつれ、「教えて!goo」にも「熱中症について」、「熱中症にいい飲み物」などの相談が増えてきた。今回は放っておくと熱中症を招きかねない「かくれ脱水」という、夏バテと混同しやすい症状について、医師に話を聞いてみた。

■自覚症状のない軽度の脱水症

「かくれ脱水」とは、自覚症状がないまま体内の水分が不足した状態を指すという。All About「家庭の医学」ガイドを務める医師の清益功浩先生は「脱水の程度が軽い場合と子供や高齢者のように症状が出にくい人がなってしまいます。体液の多くは水分ですが、塩分なども含まれています」と話す。

子供や高齢者に症状が出にくいのは腎機能が未発達だったり衰えていることなどが原因として考えられる。塩分が人の生命維持に必要なこともよく知られている。軽度だからといって侮っていると、脱水が進行し重症になることもあるので要注意だ。

清益先生が挙げる軽度の脱水の症状は「のどの渇き」「ぼんやりする」「食欲不振」など。これが中等度になると「皮膚の紅潮」「イライラする」「体温上昇」「疲労困憊」「尿量の減少と濃色」「頭痛」といった症状が現れ、さらに重症になると「痙攣」「意識障害」まで起こるという。

■のどの渇き、尿量不足なら「かくれ脱水」かも

軽度の脱水症状をみると、夏バテの症状とよく似ているようだ。水分不足を単なる夏バテと勘違いしてしまうことで適切な処置を怠り、熱中症になってしまうことが推測される。

清益先生も「夏バテは暑い日が続き、自律神経のバランスが崩れた結果として起こってきます」とし、「全身の倦怠感、疲労感、食欲不振などの症状が見られるので、共通の症状だけでは(かくれ脱水との)区別はつけにくいことがあります」と話す。

そして「のどの渇き、尿量が不足している場合は、脱水の可能性があります」と夏バテと共通しない症状に注意を払うようアドバイスする。

■体力があっても過信は禁物

かくれ脱水の予防には「小まめに塩分、水分を補給すること」と清益先生。しかし、なかなか気づかないのがかくれ脱水でもある。暑い日には「のどの渇きを少しでも感じたら、塩分を含む水分または水分補給を」(清益先生)と呼びかける。

清益先生が「今日はあまり飲んでいないけど、のども乾いた感じはしないし、自分は大丈夫と思うことが一番危険です」と警告する。「何事も過信、慢心ほど、怖いものはありません」とも。体力に自信がある人でも重症化の恐れがあるのだ。

また「体調が悪い時には起こりやすくなりますので、普段からの規則正しい生活、バランスの取れた食事、十分な睡眠が必要」(清益先生)とのことなので気をつけよう。

●専門家プロフィール:All About「家庭の医学」ガイド 清益功浩

医学博士。日本小児科学会認定専門医、日本アレルギー学会認定専門医・指導医。京大大学院医学研究科卒。国立病院機構京都医療センター小児科などを経て、大和高田市立病院小児科。『じんましんの「真」常識』など著書多数。

(武藤章宏)

教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)