以前から共演を望んでいたという満島真之介&三浦貴大
 - 写真:高野広美

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 沖縄戦を背景に若者たちの揺れ動く心情を描いた映画『STAR SAND -星砂物語-』で、反目し合いながらも深い絆で結ばれている弟と兄を演じた満島真之介と三浦貴大が、満島の熱すぎるラブコールを振り返った。

 本作は、『戦場のメリークリスマス』の助監督を務めたロジャー・パルヴァースが自身の小説を映画化した人間ドラマ。1945年の沖縄、戦火を逃れ小さな島で暮らす16歳の少女・洋海(織田梨沙)と、洞窟で暮らす日米の脱走兵・隆康(満島)とボブ(ブランドン・マクレランド)が交流を深めていくが、ある日怪我で除隊を余儀なくされた隆康の兄・一(三浦)が洞窟にやって来てから不穏な空気が流れる。

 沖縄出身の満島にとって、沖縄戦や、それによって傷を負った年配者の存在は、とても身近なもの。「沖縄の人がなぜ、明るく元気なのか。それは、戦争を体験した大きな哀しみから生まれる命の力。一生懸命生きているんだ! 命は宝だ! という強い想い。沖縄はリゾート地だけではない、戦地だったという現実を、忘れてはならない。自分自身も今一度感じていかなければと思っていたところだったので、この作品にとても運命を感じました」と感慨深げに語る。

 とくに今回は、実際に戦地だった伊江島で撮影できたことが満島にとって大きな財産になったようで、「この場所で一緒に過ごし、海や石に触れてみたりするだけで感じるものがある。僕はいち早く隆康役に決まっていたので、そういった感性を持った役者さんに兄役をやってほしいなと思っていたんですが、本当にタカちゃん(三浦)でよかった」と告白。

 さらに、満島は「先に三浦君と共演した姉(満島ひかり)からも“真之介と一緒にいるみたい”と聞かされていたので、前々からすごく気になっていたんです」とニッコリ。「だから今回、三浦貴大が来ますように! ってずっと念を送っていたんですよ。そしたら、本当に兄役に決まってビックリですよ」と驚き顔を見せる。

 すると三浦は、「そう、ずっと念じられていたみたいで」と照れ笑い。「出演が決まった翌日、これもたまたまなんですが、お互いに初めて行ったバーでバッタリ会って『あれー!』って感じになっちゃって」と奇跡の連続にこちらも驚嘆。「もう、会った瞬間に『兄貴!』って叫びました。やはり、縁があります」と満島が興奮気味に振り返ると、「真之介の念力が強すぎるんだよ!」と冗談まじりに三浦が一蹴する。

 伊江島で約1週間。撮影が終わると、汗だくになりながら宿舎まで1〜2時間歩いて帰ったという二人。「戦争について言葉で諭すということは本当に必要がなくて、あの時、あの洞窟の中にいたということだけで感じるものがある」。そう語る満島の横で、うれしそうな表情を見せる三浦の姿が本当の“兄”に見えたのは気のせいだろうか。(取材・文:坂田正樹)

映画『STAR SAND -星砂物語-』は東京・ユーロライブほか順次公開中