米南部ミシシッピ州にある日産自動車キャントン工場に進出しようという全米自動車労働組合(UAW)の試みが失敗した。労組を結成するかを問う従業員投票が4日開票され、反対多数で否決された。労組の弱い米南部で勢力を拡大しようとしてきたUAWにとって、大きな痛手となる。

 日系自動車メーカーは、UAWの影響が及びにくい米南部に多くの工場を建ててきた。かつて対決姿勢で知られたUAWがキャントン工場に足場を築けば、ほかの工場の組織化につながる可能性もあった。

 従業員への働きかけを強めるUAWに対し、日産は面談を重ねたり、労組を批判するテレビCMを流したりして応戦した。

 開票の結果、労組結成に反対が2244票で、賛成の1307票を大きく上回った。日産は「将来の競争力につながる結果だ」とのコメントを発表した。UAWは「日産は従業員を脅すなどの不当労働行為があった」と当局に救済を申し立てたが、大差だけに厳しい状況だ。(キャントン=江渕崇)