劉支球さんの家族提供

写真拡大

(高雄 5日 中央社)抗日戦争(日中戦争)で従軍した元兵士の劉支球さんの告別式が5日、南部・高雄市で営まれた。劉さんは長年の国民党員で、党に大きな貢献をした事跡が伝えられており、同党高雄支部の幹部らが式に参列し、党旗で棺を覆って敬意を表した。

劉さんは1917年中国大陸・広東省生まれ。中華民国陸軍軍官(士官)学校の15期生で、日中戦争が勃発した1937年、志願して第一線に赴き、淞滬会戰(第2次上海事変)や南京保衛戦(南京戦)に参加した。26歳で国民党に入党し、蒋介石政権が中国大陸から台湾に移った1949年には、黄金110両をアモイから台湾まで護送する任務を全うするなど、党に忠誠を尽くした。

台湾移住後、白色テロといった時代のうねりに巻き込まれ、冤罪で投獄されたこともあったが、文筆に長けていた劉さんは獄中で執筆活動に励み、恨み言を言うことはなかったという。晩年には戦時中の回想録などを出版し、図書館や学校などに寄贈している。

2015年、国防部(国防省)は戦後70年を記念して「抗戦勝利記念章」を製作し、元兵士たちに贈った。当時の馬英九総統から記念章を手渡された劉さんは、元気でかくしゃくとしていたが、今年5月に体の不調を訴えて入院、先月初旬に息を引き取った。

(程啓峰/編集:塚越西穂)