徳川家康公を祀る水戸東照宮のすぐ隣、宮下銀座商店街。その入口に「糸久たばこ店」はある。ここでお客に「幸せの招きねこ」と親しまれているのがハチだ。その名のとおり、額には珍しい「八の字の眉毛」が!

 ハチは、商店街で編集プロダクションを営んでいる前田陽一さんの飼いねこ。前田さんが仕事に行くとき、糸久たばこ店で預かってもらっている。

「東日本大震災の1カ月後、友人宅で生まれたねこを譲り受けたんです。立派な八の字模様に一目惚れして(笑)。 当時、商店街は震災で建物に被害が出ていました。ハチがたばこ店にいたら、みんな元気を出してくれるんじゃないか、という思いもあって」(前田さん)

 そこでその年の夏から、平日の午後だけ、たばこ店でハチを預かってもらうことに。するとこの“アルバイト” が地元の新聞などで紹介され、ハチは一躍、水戸のアイドルとなった。

 ハチの“眉毛パワー”は、街の人たちに癒やしだけでなく、さまざまな幸運ももたらしている。

「『宝くじが当たった』『恋人ができた』『病気がよくなった』など、お客さんからこれまでたくさんの報告をいただきました」(店主の長谷川香さん)

 2016年9月、水戸市の市街地を歩行者天国にして開催されたイベントでは、たばこ店の前でハチの撮影会が実施された。訪れたファンは、計150人以上! 警備員2人を動員するほどの人気ぶりだったという。3月には、ハチの知られざるエピソードをまとめた児童書『こまり顔の看板猫! ハチの物語』(集英社みらい文庫)も発売された。

「最近は、仕事の都合でハチを店に預ける機会が減ってしまったのですが、これからもできるだけ“出勤”させたいですね」(前田さん)

 運よくハチに会えた人は、それだけでラッキーなことが起こる!?

(週刊FLASH 2017年5月2日号)