Amazonが密集した都市向けの配達センター「Multi-Level Fulfillment Center」に関する特許を出願中です。その異様な形状からは、ネックである狭い土地を効率的に攻略するための戦略が一目瞭然です。

United States Patent Application: 0170175413

http://appft1.uspto.gov/netacgi/nph-Parser?Sect1=PTO1&Sect2=HITOFF&d=PG01&p=1&u=/netahtml/PTO/srchnum.html&r=1&f=G&l=50&s1=20170175413.PGNR.

Amazonのフルフィルメントセンター(配達センター)は、一時的に商品を保管しておくための倉庫で、膨大な量の物品を平面的に保管するために広大な用地が必要で、都市から離れた郊外に設置されています。そのため、フルフィルメントセンターから商品を顧客まで届けるために中・長距離配送が避けられず、送料というコストだけでなく顧客に商品が届くまでの時間というコストも発生しており、これらのコスト削減はAmazonの経費削減だけでなく、「お急ぎ便」サービスの拡充にも不可欠の課題と言えます。



とはいえ、過密な都市部でフルフィルメントセンター用の広大な土地を確保することは現実的ではありません。そこで、Amazonは都市向けのフルフィルメントセンター「Multi-Level Fulfillment Center(MLFC)」なる配達センターに関する特許を申請しています。

MLFCのデザイン案は以下の通り。従来のフルフィルメントセンターが平面的に広がっていたのに対して、タワーマンションのように垂直方向に伸ばすことで用地の面積を削減しています。そして、配達にはドローンを使うのが前提で、巣箱から飛び立つ鳥たちのように、商品を携えたドローンたちが顧客の下に飛び立っていくというわけです。



ちなみにAmazonは、ドローンを町中で不時着させる街灯型のドローンポートシステムについても特許を取得しています。

ドローン便の実用化に燃えるAmazonがドローンを「街灯」に不時着させるシステムの特許を取得 - GIGAZINE



MLFCの内部はこんな感じ。



各階には商品のピッキングを手伝う人やドローンを運ぶロボットもいます。



戻ってきたドローンを回収するシステム。612は緩衝材を用いて衝撃を吸収するそうです。



MLFCの外観はさまざまな種類がある模様。



MLFCを建設することで、Amazonはドローンを用いた「ラストワンマイル問題」の解決を主題としていますが、Uberのような「白タク」を使った短期雇用型配達便なども活用して、都市での「お急ぎ便」ネットワークをさらに強固なものにする計画です。