ロシアは今月から、ウラジオストクとその周辺地域を訪問する18カ国の国民に対して、無料でe-ビザ(電子ビザ)の発行を始めることになった。この対象には、日本、中国、そして北朝鮮が含まれている。

在日ロシア大使館のウェブサイトによると、ロシア連邦政府命令667号、692-P号に基づき、18カ国の国民が訪問4日前までにロシア外務省のウェブサイト(外部リンク)で申請すれば、入国日から8日間有効の滞在ビザが無料で発行される。申請にあたり、とくに準備すべき書類はない。実際の受付開始は8日からだ。

北朝鮮への影響は…

出入国が可能なのは、ウラジオストク空港とウラジオストク港の2ヶ所のみだ。また、滞在できる地域は、ウラジオストク市やロシア、中国、北朝鮮の3カ国が国境を接するポシェトやザルビノ港を含む沿海州の15の市に限られる。

ロシアは従来、入国する外国人に対して、一般的なビザ申請書類に加え、旅行会社が発行する旅行確認書(インビテーション)の提出を求めるという、旧ソ連時代からの旧態依然とした制度を未だに続けている。

このインビテーションとは、移動手段や宿泊などがすべて予約済みであることを示す書類だが、一切の予約なしで書類を発行する空インビテーションが横行し、形骸化している。最高で2週間待たされ、1万円前後の料金がかかるなど、観光やビジネスの大きな障害になってきた。

沿海州観光局のコンスタンチン・シェスタコフ局長はロシア極東の通信社、プリマメディアの取材に対し、今回のe-ビザ導入は革命的なもので、(ハードルが下がったことで)地域の魅力が増すとし、外国人観光客、特に中国、日本、シンガポールからの観光客が増えることへの期待を示している。

ちなみに韓国が対象から外れているのは、2014年に締結された査証免除協定に基づき、60日以内のロシア滞在にはビザが必要なくなっているからだ。

今回のe-ビザの対象には北朝鮮国民も含まれているが、それがどのような影響を及ぼすか注目される。ウラジオストクは、北京に次ぐ北朝鮮の海外への玄関口で、違法な物品や外貨の持ち込み、持ち出しで摘発される北朝鮮人が後を絶たない。

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また、ウラジオストクとその周辺地域は、外国人労働者の受け入れに関する規制が他地域より緩和されていることもあり、北朝鮮労働者が多い地域として知られる。

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