ヒグチアイの夏を感じさせる写真ヒグチアイ

ミニアルバム『猛暑ですe.p.』をリリースした、シンガーソングライターのヒグチアイ。タイトルからするに、夏を感じさせるリア充ソングが勢揃い! かと思いきや。話を聞いていくと思ってもみない方向に(笑)。


INTERVIEW & TEXT BY 永堀アツオ



夢なのかな? って思ってるんですけど(笑)


──ご機嫌なサマーソングが詰まったe.p.(えらいポップ)な7曲入りのミニアルバム『猛暑ですe.p.』がリリースされましたが、ヒグチさんは夏好きなのですか?


ヒグチアイ 好きです! 祭りが好きなので、夏は祭りがいっぱいあるのが良いですね。


──「猛暑です -e.p ver-」には“夏 お祭りだって行こう”というフレーズがありますが、夏祭りにはどんな思い出がありますか?


ヒグチアイ 地元の商店街の人が頑張っている阿佐ヶ谷の七夕祭りが好きなんですけど、そこで、ひとりで金魚すくいをやったときに、16匹もすくえたんですよ。


その後、同じところでやっても3匹くらいしかすくえなかったから、夢なのかな? って思ってるんですけど(笑)。それがいちばんの思い出ですね。



トラウマで……家に帰りたくなくなっちゃった


── その後はどうしました?


ヒグチ 全部、返しました。昔、お祭りで釣った金魚をペットボトルを切ったものに入れて飼ってたこともあるんですけど、酸素を入れないといけないの知らなくて。家に帰るたびに1匹ずつ死んでいくのがトラウマで……家に帰りたくなくなっちゃったので、それ以来、金魚は持ち帰らないことにしました。


── 熱帯魚も飼ってたんですよね。


ヒグチ 飼ってましたね。元々、魚が好きだったんですよ。クジラとかサメが好きなんですけど、海水魚を飼いたいなと。最初はフグを飼おうと思ったんですけど、淡水と海水の真ん中にいるから単体じゃないと飼えないらしくて。それじゃあ、ハゼとクマノミを飼おうっていうことで。生き物は好きでしたね。


── どうして魚を好きになったのですか? 長野育ちですよね。


ヒグチ たぶん、海がなかったから、憧れがあったんですかね、海に。



旬のものを食べるのは素敵だなって思って、狂ったように食べてました


── 幼少期の夏の思い出は何かありますか?


ヒグチ うちの母親がスイカのアレルギーで食べれなかったので、家でスイカを食べたことがあまりなかったんです。たまにばあちゃん家に行くとスイカが出たんですけど。そのスイカがすごいおいしかった記憶があります。


それから好きになって、去年は毎日スイカを食べてたんですよ。最終的に、スイカ選びがうまくなるかなと思ったんですけど、まったくならず、ハズレばかり買ってますね(笑)。


──(笑)。そんなに食べて飽きませんでした?


ヒグチ 飽きました。でも、なんか、スイカに負けたくなくて(笑)。去年は旬のものを食べるのは素敵だなって思って、狂ったように食べてました。今年もスーパーに出始めた頃から食べ始めて、旬というものを知っていこう、感じていこうと思ってます!


アイスだけで生活して、漫画を読む1日が最高の夏


── では、ヒグチさんの夏の理想の過ごし方というと?


ヒグチ 昼くらいに起きて、クーラーをつけて。それでもゴロゴロして。お腹が空いたら冷凍庫からアイスを出して、アイスを食べて。家の中で好きな漫画読んで。またお腹空がいたらアイスを食べて。グダグダして、またアイス食べて、お風呂に浸かって、寝る!


── あはははは。インドアですね。「夏のまぼろし」では“7月に入ったら船に乗って海に行こう”って歌ってるのに。


ヒグチ めっちゃインドアです! 家でゴロゴロするのが好きなんですよ。キャンプも山登りも準備に時間がかかるじゃないですか。海も入ったらベトベトするし、後で洗わなきゃいけない。さらっと感じられる夏があるのに、なんでそんなに苦労して夏を感じないといけないんだっていう。


── あはははは。


ヒグチ だから、理想は何かと聞かれたら、アイスだけで生活して、漫画を読む1日が最高の夏ですね。


── 「残暑です」で買ってるコンビニアイスは?


ヒグチ ジャイアントコーンですね。


── 「妄想悩殺お手ガール」に出てきますね。もし、ジャイアントコーンが売り切れてたら?


ヒグチ アイスの実かな。あとは、ピンクのみぞれがすごく好きで。たまに食べると、安いのにご褒美みたいな感じがします。


自分の黒いところを見せつけられてるような気がして怖くなりました


── 好きな漫画はなんですか?


ヒグチ 基本的に少女漫画は読めなくて。自分の経験してないことが詰め込まれすぎてて……胸が苦しくなっちゃうんですよね(笑)。だから、家に常備してるのは『よつばと』『三月のライオン』、最近買ったのは『おせん』ですね。


── 全然“恋の教科書”(「妄想悩殺お手ガール」より)じゃないじゃないですか!


ヒグチ いっさい、そういうの読まないです。以前、魚喃キリコさんを読んだことがあったんですけど、あまりにも共感しすぎて、読めなくなったんですよ。


── どんなところに共感しました?


ヒグチ ダメな男の人と付き合ってる女の人の話なんですけど。ダメな男の人が好きということは、その主人公もダメで……。で、私もダメな男に惹かれるダメな女なんですよ。


だけど、すごく取り繕ってる感じというか、自分は普通に生きてて、ダメなのは相手なんだって決めつけて生きてる感じが、自分の黒いところを見せつけられてるような気がして怖くなりました。


自分もかつての恋人に対してそういう振る舞いをしてたんじゃないかって思って、苦しくなっちゃたんですよね。


どこまで振り切ってみても、やっぱりヒグチアイ


── 『猛暑ですe.p.』は夏のラブソングが多いですが、ほとんど失恋ですよね。


ヒグチ 幸せな話より、幸せじゃない話のほうがしたいじゃないですか。なので、結局、失恋ばかり歌になりますね。


── ご自身の恋愛観が反映されている曲は?


ヒグチ うーん、「猛暑です -e.p ver-」と「みなみかぜ」と……「やわらかい仮面」も自分っぽいし、全部自分なんですよね。


元々は、ふざけるつもりで作ったんですけど、結局、私らしくなっちゃって。何を作っても私だなって思いました。どこまで振り切ってみても、やっぱりヒグチアイだなって。


── ヒグチアイらしさってなんだと思います? どんなにポップに振り切っても滲み出てしまう……。


ヒグチ 黒さ? あはははは。黒さっていうのか、人間誰もが持ってる、あんまり見たくない弱いところや暗いところ、性格の悪いところや狡さがどんな曲にも出ちゃってますね。


── では、自分とは真逆の明るいくポップな曲ばかり作ったのに、否応にも自分らしさが出ちゃった本作を完成させたこの夏はどう過ごしたいですか?


ヒグチ デートしたいです。祭りにひとりで行くのもいいけど、ふたりで行くのも良いなって。あとは、「妄想悩殺お手ガール」に、私がやったことのないやつを全部、突っ込んでるので、典型的な夏を一度は経験してたいです。


今年の夏はちょっと、違う自分になってみよう


── “BetaなLove1つで”で満足できるような夏を?


ヒグチ そうそう。それをやってみて、本当に楽しいのか、そうでもないのかを知りたいです。


── じゃあ、湘南のビーチで、大胆な水着で、朝まで踊り明かさないといけないですね。


ヒグチ ……あぁぁ、やっぱり無理だな〜。帰りたくなっちゃうかも。強いお酒を飲めば大丈夫かな?(笑) 今年の夏はちょっと、違う自分になってみようと思います。




番組情報




MUSIC ON! TV(エムオン!)発の音楽番組「ZOOM UP!」内の「RECOMMEND ZOOM UP!」に登場!


毎週月〜金曜 6:30〜7:00 放送中!!

【第1週】08/07(月)〜11(金)

【第2週】08/21(月)〜11(金)

詳細はこちら



ライブ情報


RISING SUN ROCK FESTIVAL 2017 in EZO

08/12(土)出演ステージ:TAIRA-CREW(16:30〜)


ヒグチアイ(夏)ソロコンサート〜まだまだ猛暑ですツアー〜

08/26(土)東京・大久保R’sアートコート ※SOLD OUT

09/02(土)愛知・ヤマハ名古屋ホール

09/03(日)大阪・西天満GANTZ toi,toi,toi


猛暑ですe.pファイナルスペシャルライヴ 〜ハッピーエンドはドラマの中だけ〜

09/28(木)東京・下北沢GARDEN



プロフィール


平成元年11月28日、香川県生まれのシンガーソングライター。育ちは長野県、大学進学のため上京し、東京在住。2016年11月23日にはアルバム『百六十度』でメジャーデビュー。


オフィシャルサイト



リリース情報


2017.07.05 ON SALE

ミニアルバム『猛暑です e.p』

TAKUMI NOTE