サウジアラビアやエジプトなどがペルシャ湾岸の小国カタールと断交して、5日で2カ月となる。

 岩谷産業はカタール産の産業用ガス、ヘリウムの出荷をこのほど再開したが、輸送体制の見直しにより最大5割の値上げを余儀なくされた。断交の長期化で、日本企業が関与する建設事業などでも影響がでる恐れがある。

 岩谷はカタール産のヘリウムを中国やアジア各国に販売している。従来は陸路でカタールからアラブ首長国連邦(UAE)に運び、大型コンテナ船で輸送していたが、サウジとの断交で陸上輸送ができなくなり、すべて海上輸送に切り替えた。これにより物流コストが大幅に増加し、アジア向けの価格を30〜50%値上げした。

 また、コマツの野路国夫会長は「サウジとカタールの国境付近は緊張が高まっており、輸送ルートの変更を検討している」と話す。同社は中東向けの建設機械をドバイから出荷している。カタールで大型再開発工事を行う大林組も「現時点では工事を継続しているが、先行きは見通せない状況だ」と警戒感を強めている。