康淑華氏

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(台北 4日 中央社)慰安婦記念館「阿マ(おばあちゃん)の家 平和と女性人権館」(台北市)の康淑華館長は3日、台湾人元慰安婦の近況を明かした。生存者は2人で、今でも日本政府の謝罪と賠償を待ち続けているという。

康館長の発言は、同館が開催する、慰安婦や戦争中の性的暴力を扱った映像作品を集めた映画祭(8月3日〜13日)のPR記者会見で述べたもの。

2人の元慰安婦はいずれも東部・花蓮県に住む原住民(先住民)タロコ族で、93歳と86歳になる。康館長は、2人とも家族の介護のもと、安定した暮らしをしているものの、過去の傷跡は消えていないと指摘し、日本政府の正式な謝罪と賠償は彼女たちの尊厳を取り戻す方法の一つだと語った。

記念館の運営母体で女性人権団体の「婦女救援基金会」によると、台湾の元慰安婦は少なくとも58人いた。だが、年々数を減らし、今年4月、陳蓮花さんが92歳で他界したことにより、生存者は2人となった。

(余暁涵/編集:塚越西穂)