柏木由紀がファッションアイコンに! 「新・ショートボブで出会うモードな私」。

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先日、1万人以上が見守るなか、髪を25cm以上切る瞬間をINSTAGRAM LIVEから実況中継をした柏木由紀。トップアイドルの異例の試みがネット上で大きな話題を巻き起こしたこの企画、実現のきっかけになったのは26歳の誕生日を迎え「新しい自分を解放し、アイドルとして次のステップを踏み出したい」という彼女の想いだった。モデルやタレント御用達のサロン「CUTTERS」を東京・南青山に構え、雑誌や広告などモード界の第一線でも活躍するTAKU氏を交え、新イメージ作りのコンサルティングにはじまり、実際のヘアカットとフォトセッションまで続く計画が動き出した。そんなプロジェクト集大成として、髪を切ったことで似合う服やメイクの幅がぐっと広がった彼女と最旬モードなファッション撮影を敢行。今までにみたことのない、強くかっこよく変わった柏木由紀の姿と独占インタビューをたっぷりとお届けします。

>>柏木由紀の公開ヘアカットのリポートはこちら


新しいヘアスタイルから生まれる自信に後押しされながら、ファッション撮影に挑んだ柏木由紀。いつもより凛とした強い表情を覗かせて。 ジャケット¥389,000 ブラウス¥129,000/共にDOLCE&GABBANA(ドルチェ&ガッバーナ ジャパン)



ハンサムなドルチェ&ガッバーナのパンツスーツには、オイルだけ無造作にスタイリングしたサイド・スウェプトのヘアが断然クール。 ジャケット¥389,000 ブラウス¥129,000 パンツ¥99,000/全てDOLCE&GABBANA(ドルチェ&ガッバーナ ジャパン)



ウェットなバングス&耳かけによってトムボーイ風にアレンジしたヘアと、イノセントな白ドレスがモードなコントラストを演出。 ドレス¥689,000 ピアス¥44,000/共にCHLOÉ(クロエ カスタマーリレーションズ)



ラストルックはドラマティックなドレススタイル。三つ編みを解いたプレイフルなナチュラルウェーブが少女から大人へと移ろう魅力を引き立てる。 ドレス¥984,000/VALENTINO(ヴァレンティノ インフォメーションデスク)



ボヘミアンムード漂う花柄ドレスと好相性なクラウンブレイドのアクセントを効かせて。 ドレス¥984,000/VALENTINO(ヴァレンティノ インフォメーションデスク)


ー「髪を切る宣言」をした後も、だいぶご自身のなかで不安と期待が揺れ動いていたそうですね。カット本番に、ヘア担当のTAKUさんからはどんなアドバイスを受けたのですか?

そうなんです。編集部でTAKUさんを含めみなさんと打ち合わせした際はスーパーモデル、リンダ・エヴァンジェリスタの昔の写真など、いろいろなショートカットの案が出ていたと思うのですが生配信でザクッと切られたら抵抗もできないし、取り返しつかないし…と、当日までずっとドキドキしていました(笑)。結局、何度もみなさんとやりとりしながら、首と顎のラインは出したほうがすっきりとした印象になるから、そのラインまでは切ろうということに。真ん中で分けたらアイドル風、分け目や髪のテクスチャーを変えるとモードにも、何通りものアレンジが効くショートボブをTAKUさんに提案していただきました。

ーデビューから11年、今までずっとロングをキープしていた理由は?

アイドルとしてグループに馴染むため。特に3年くらい前からはまわりが10代のメンバーばかりになってきて、無難なストレートのロングで髪色もまわりから浮かない色に染めたりと、若作りをしていました。それにロングだとちょっと太っちゃったときでも髪でほっぺをカバーできる気がしていて。自分にしかわからない小さな変化かもしれないんですけど、隠せることで安心して人前に出れたりするものなんですよね。

ーでも柏木さんは顎のラインと細長い首が本当にキレイだから、今まで隠していたのがもったいないくらい! 実際にショートにしてみてどうですか?

気持ちがめちゃくちゃ明るくなった! いろんな“憑き物”が落ちたような、そして次のステップを後押ししてもらった気がします。髪が長いことによりアイドルやAKBという枠に自分自身を押し込んでいたけれど、切ってみて「なんでもありじゃん」って、気持ちがとても楽になりました。あとシャンプーが楽になったのはもちろんなんですが、少しだけ短くした前髪も絶好調です。今までは前髪の長さが中途半端だったため定位置に収まるように触るのが癖だったのですが、それを気にせずに踊れるのがすごく嬉しいです。下を向いたりした後は、後ろ向きになる隙を狙ってさっと直すとか、いつも踊りが制限されていたので…(笑)。これからは100%の力のダンスをお届けできます!

ーまわりからの反応は? 今までは男性のファンが多いイメージの柏木さんでしたが、LIVE配信中は女性からもだいぶ反響がありましたね。

今まで振り向いてもらえなかった方々からも反応がありましたね。例えばAKBが好きでもボーイッシュな人が好きだった人が「10年いたけど、はじめてゆきりんがいいと思った」って書いてくださっていたり。髪の毛ひとつでこんなに反応が変わるんだって驚きました。また「ロングの人しか好きじゃないと思っていけど、これを見てショートの女の人も意外と好きかもって思った」という投稿も印象的でした。新しい層の方々に、好き嫌いはさておき、まず興味をもってもらえたのが良かったかな。メンバーも記事をリツイートしてくれたり、まゆゆ(渡辺麻友)とさっしー(指原莉乃)とみーちゃん(峯岸みなみ)からは「なんで切ったの? いいね!」って即メールが届きました。

ーVOGUE GIRLとのファッション撮影はいかがでしたか? 新しいヘアスタイルでフレッシュな気持ちで挑めたのでは?

そもそも撮影は水着か私服かAKBの衣装のほぼ3択で、今回のようなモード系のファッション撮影は初体験です。特に1ルック目のパンツスーツなどは、雑誌を見ながらずっと憧れていたようなスタイルですが、自分には結びつかない遠い存在だと思っていました。でも髪を切った直後に挑んだ撮影で、かつ自分自身も今までとガラッと違うから、着慣れていないモード服っていうのも、気持ちをまっさなら状態にして心から楽しめました。辛口の服も短い髪ならすっきりとモダンに着れたり、逆に甘めのドレスも大人っぽく見えるので照れずに着れたりと、ファッションに対する発見がいっぱいでした。

ーファッションもメイクもいろいろと試したくなったのでは?

そうなんです! 今までリップもチークも決まって淡い青みピンクが多かったのですが、オレンジや赤もいけそう。撮影でつけたような強めのダークカラーも、髪がさっぱりしているぶん、いいアクセントになりそうですよね。いつも持ち歩いているバニティケースのなかの“一軍コスメ”を入れ替えないと! あと、帽子がかぶるのが楽しくなったのでいっぱい買っちゃいそう。デニム×Tシャツのさばさばしたスタイリングもはまるし、今日着たみたいなマキシドレスも、ヘアをちょこっと一本縛りにしたら“嘘のない大人”って感じで、素敵に着こなせちゃいそう(笑)。イマジネーションが膨らむばかりです。

ー新しくイメチェンしたところで、理想と思う女性像と今後の展望を教えてください。

これまであまり女性に向けてなにかを発信することがなかったのですが、INSTAGRAMを開設したのを皮切りに、もっと自分が好きなもの、同性から共感してもらえることも届けてみたいです。今まで、自分はアイドルだし、AKBだし、ファッションやライフスタイルを発信するなんておこごましいって、卑屈になっていました。好きな服を着る勇気がなかったり、街を歩くときはずっと下を向いて顔を隠して歩くくらい、自信がないままここまできたのですが…カフェでお茶しながらひとりでノートPCを広げて仕事しちゃう、そんな堂々としたかっこいい女性が憧れなんです。今はAKBの最年長でいじられることが多いですが、年齢や固定概念に囚われず「私は私らしく」というスタンスでアイドル業を全うしたいと思っています。この先も長くいるぶん、みなさんに飽きられないように、まだまだいろんな面を見せていきたいです。

今回のスペシャルプロジェクトを通して、外見が変わったばかりでなく、表情も生き生きと、マインドまで格段と前向きになったのが印象的だった柏木由紀。これまでのアイドルのイメージとは全く違う凛とした表情を撮影中にのぞかせ、スタッフたちを驚かせる場面も。ほんの些細のようで、女性にとっては大きなターニングポイントにもなりうる髪を切るというきっかけ。あなたもこの夏は思いっきってショートカットにトライしてみては?

 

PHOTO: YUSUKE MIYAZAKI @ SEPT HAIR: TAKU @ CUTTERS MAKE UP: YUKA WASHIZU @ BEAUTY DIRECTION STYLING: SHINO SUGANUMA EDITORS: GEN ARAI, YUKIKO MOROOKA, LISA HIJIKATA