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ここ数年、レコードやフィルムカメラなど昔からある「アナログ的」なものが若い世代の間で人気を集めています。あえて時間や手間のかかることに、デジタルにはない魅力を感じるようです。

実際、ネオマーケティングが実施した調査では、6割以上の若者が「アナログ的な要素のある商品・サービスを使ってみたい」と回答しました。

「アナログ手帳」「手書きの手紙」が2トップ

調査は2017年6月30日から7月3日まで、全国の18歳〜29歳の男女1000人を対象に実施されたもの。そこで「アナログ的な要素のある商品・サービスを使ってみたい」と回答したのは全体の64.0%にのぼりました。この人たちに具体的な「使用・利用してみたい」ものについて尋ねたところ(選択式/複数回答可)、最も回答が多かったのは「アナログ手帳」(72.0%)、次いで「手書きの手紙」(71.1%)が僅差で2位となりました。他にも「着物・浴衣」「純喫茶」「銭湯」「インスタントカメラ」といったさまざまな選択肢が用意されていましたが、2トップを「書く」行為が独占する結果になりました。

「アナログ手帳」や「手書きの手紙」を選んだ人たちは、その理由として「プロセスが楽しい」「温かみがある」「手間をかけることによって味が出る」といったことを上げる傾向にありました。

では、そんなアナログ志向の彼らは今、何にお金を使うのでしょうか。

調査では「今後、積極的にお金を使いたいと思うこと」についても質問しています(複数回答可)。こちらで最も多く選ばれたのは「思い出に残る体験(ライブイベントや旅行など)」で全体の45.1%が回答。次に「感動的な体験(ライブイベントや旅行など)」(31.1%)が選ばれました。

「暮らしの質の向上」(24.3%)や「友人との交流」(19.1%)といった日常と密接に関わる項目はさほど選ばれておらず、多くの若者が「特別な体験」を求めていることがうかがえます。

「『モノ』『コト』の消費から『カタ』の消費へ」

「『モノ』『コト』の消費から『カタ』の消費へと移りつつあるのではないでしょうか」

――こう指摘するのは、流通コンサルタントの坂口孝則さん。若者たちの間ではアナログ商品をあえて使って商品への視点や見方を変える新しい遊び方がトレンドになってきている、というのです。さらに、そこにエモーショナルな体験を重視する傾向が加わる点もポイントに挙げています。

その上で坂口さんは、若い世代が今注目しているものの1つとして、まるで海外のような絶景から手紙を送ることができるイベントを例に挙げています。

「『ほどよく面倒』なアナログ、絶景という心揺さぶられる『リアルなエモーショナル体験』があることが大きいでしょう。また、SNSではなく、手紙と言う現代では疎遠になっている手段を取ることで差別化したい気持ちもあるでしょう」

と注目される背景を分析しています。

ちなみに坂口さんが例に出したこのイベントは2017年夏にスタートした「Surprise Trip Letter(サプライズ・トリップ・レター)」というもの。7月7日からは"秘境駅"として話題の大井川鐵道井川線「奥大井湖上駅」(静岡県)で第1弾が実施されており、若者を中心に通常時の4倍以上の人が訪れているそう。

この奥大井湖上駅での第1弾、および、東京・目黒のヨーロッパ風撮影スタジオ「STUDIO EASE」で行われている第2弾はどちらも8月6日までですが、8月12日からは和歌山県の「ポルトヨーロッパ」でもイベントがスタートするので、気になる人は公式サイトへ。