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■もくじ

どんなクルマ?
ー全世界でもっとも売れているSUV
ー内外装、具体的にどう変わった?
ーRCTAなど安全技術も抜かりなく

どんな感じ?
ーエクストレイル人気、理由がよくわかる
ー気になる点も

「買い」か?
ーキャシュカイ級の改良を望みたい

■どんなクルマ?

全世界でもっとも売れているSUV

日産によると、エクストレイルは全世界で最も売れているSUVで、2014年以来、のべ75万台がオーナーへと届けられている。

またこのクロスオーバーと呼ばれる車種は、英国でのあたらしい自動車マーケットを生み出した。

自動車評価機関JATOの調査では、英国での2017年上半期の新車販売のうち、31.1%をSUVセグメントが占めている。販売台数では43万台に達し、コンパクカーやハッチバックセグメントの各20%(各28万台)の販売数が控えめに見えるほどだ。

そして、2014年に初期モデルが発売された3代目エクストレイルがマイナーチェンジを受けた。車体自体に大きな変更点は無いが、エクステリアがリニューアルされ、高級感を増したインテリアには電子機器も追加された。

内外装、どこが変わったかを具体的に見てみよう。

エクストレイルの内外装、具体的にどう変わった?

フロントノーズはクロームメッキのグリルが光り、よりアグレッシブなデザインへと変更された。リアバンパーも同様だ。

上位モデルにはドアの下端に同じくクロームメッキのモールが追加され、視覚的な腰高感を演出している。インテリアでは、大径で肉厚なあたらしいステアリングホイールが装備され、指先での機器操作が可能となった。

センターコンソールは収納が増やされ、素材や仕上げ感などで多くのアップグレードが施されている。

最上位の仕様には前席と2列目のシートヒーターと、ハンズフリーで開閉できるテールゲートを装備。

(子供くらいしか座れない)3列目シートも残っており、3列目を畳むと565ℓのラゲッジスペースを作ることができる。

RCTAなど安全技術も抜かりなく

自動運転技術に注力している日産は、エクストレイルにも駐車場などでバックする際に便利なRCTA(後退時車両検知警報)など、今回あらたにオプションを設定した。

マニュアル車には、停車後ハンドブレーキをかけるまでの3秒間、車両の停止状態を保つ機能も追加された。

また、高速道路での単一車線内において、渋滞時や高速巡航走行時のステアリング操作、加速、減速を自動でおこなう「プロ・パイロット」オプションを2018年に追加する予定だ。

エンジンの選択肢は従来通りで、英国では
・130psの1600ccディーゼル
・177psの2000ccディーゼル
・163psの1600ccターボガソリン
の3種類。

ギアはマニュアルかCVTから、駆動方式はFFか4WDから自由に組み合わせることができる。

さっそく試してみよう。

■どんな感じ?

エクストレイル人気、理由がよくわかる

オーストリアで開かれた発表会でわれわれが乗ったのは、2000ccディーゼルエンジンに6速マニュアル、駆動方式は4WDの「テクナ」と呼ばれる最上位モデルだった。望めば、4WDにCVTを組み合わせることも可能だ。

上位モデルとはいえ、およそ£34,000(498万円)の価格は、プレミアムブランドが販売している競合車種よりも魅力的に思える。日産によると、1600ccディーゼルのエントリーモデルはおよそ£23,000(337万円)からだが、全販売量の47%は上位モデルだという。

このエクストレイルが人気となることはよくわかる。悪路もこなせる堂々とした車格でありながら、都市部での扱いやすさも兼ね備えているし、あたらしくなったインテリアはスマートで豪華さのある仕上がりだからだ。

またあたらしいフラットボトムのステアリングホイールは上質さをドライバーに強く感じさせるし、インテリアデザインも最先端のテイストではないものの、実用性と高級感を持っている。

また日本車特有の組付けの良さも、見逃せないポイントだ。

舗装路でのエクストレイルのマナーは可もなく不可もなく、適切な運転姿勢が快適で親しみやすいクルマだ。このクルマなら、通勤ラッシュや単調な高速道路、田舎道を飛ばすのにも、運転中に煩わしさを感じることはないだろう。

気になる点も

一方で、それ以上の洗練さを日産には追求して欲しかった。以前のモデルと同様に、ディーゼルエンジンの加速時や高速走行時のノイズが騒がしいままなのだ。

オーストリアでの試乗では、全体的に効果的な改善が施された、新型キャシュカイ(2代目デュアリス/日本未導入)と乗り比べてみたのだが、エクストレイルの高速道路での賑やかすぎるエンジンノイズとAピラーの風切り音が気になってしまった。

■「買い」か?

キャシュカイ級の改良を望みたい

いわゆる「クルマ好き」の嗜好とは別のキャラクターを持つと言えるエクストレイル。

しかし、ある程度のオフロード走行も可能で、見栄えも良く、インテリアの質感や機能性も高く、荷室も十分に広い。

プレミアムブランドの競合モデルと比べてお手頃感も強く、世界で最も売れたクロスオーバーである理由がよくわかる。

ゆえに、新型キャシュカイの、特にディーゼルエンジンに施された改良が、エクストレイルには施されなかったのが残念でならない。

日産エクストレイル 2.0 DCI 177 テクナ

■価格 £35,960(526万円) 
■全長×全幅×全高 - 
■最高速度 204km/h 
■0-100km/h加速 9.4秒 
■燃費 21.4km/ℓ 
■CO2排出量 149g/km 
■乾燥重量 1625kg 
■エンジン 直列4気筒1995ccディーゼル 
■最高出力 177ps/3750rpm 
■最大トルク 38.6kg-m/2000rpm 
■ギアボックス 6速マニュアル