いつの間にか日本の上場企業は外資に乗っ取られていた! 7月下旬に東京商工リサーチが公表した「外国法人等株式保有比率調査」(2016年度決算、3062社対象)が市場で話題になっている。

 16年度の外国人保有比率は11.41%で、調査を開始した10年度(8.08%)から6年連続の上昇となった。

「海外勢から見ると、ここ数年続いた円安で日本株は割安に映ったのでしょう。優良企業の多い東証1部に限れば、16年度の外国人保有比率は16.52%まで高まっています」(東京商工リサーチ情報本部の坂田芳博氏)

 外国人比率のトップは日本オラクル(87.20%)で、2位はリーバイ・ストラウスジャパン(84.11%)だった。どちらも海外企業の日本法人だ。

■外国人の株保有比率50%超は35社

「台湾の鴻海が買収したシャープや、仏ルノーが出資する日産自動車は誰が見ても外資系企業です。ただソニーやオリックス、三井不動産、良品計画などは立派な日本企業なのに、外国人の持ち株比率が50%を超えています。見方を変えると、海外勢に乗っ取られた“実質外資系”です」(市場関係者)

 外国人比率が50%を超す企業は35社あった(別表参照)。株式アナリストの黒岩泰氏が言う。

「海外勢のなかには本気で敵対的買収を仕掛けてくるファンドがあります。物言う株主として、法外な要求を突き付けてくるケースもあるでしょう」

 数年前、米ファンドのサード・ポイントはソニーの実質大株主に躍り出て、「映画と音楽事業の分離」を迫った。セブン&アイHDのトップ人事にも口を挟んだ。

「アベノミクスは円安や官製相場によって株高をつくり出しましたが、その副作用で日本の優良企業は海外ハゲタカの餌食になっているのです」(証券アナリスト)

 株式市場をコントロールしようとした安倍政権の責任は重大だ。