「犬猿」に主演する窪田正孝(左上)と
新井浩文、筧美和子、江上敬子

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 日本映画界の鬼才・吉田恵輔監督によるオリジナル脚本の新作「犬猿」を撮り上げていることがわかった。進境著しい窪田正孝をはじめ、実力派の新井浩文、「ニッチェ」の江上敬子、グラビアでも活躍する筧美和子という個性豊かな面々が結集した意欲作だ。

 「ばしゃ馬さんとビッグマウス」や「麦子さんと」などを手がけ、ヒューマンコメディの名手として定評のある吉田監督にとって、4年ぶりとなるオリジナル脚本のテーマは「兄弟」「姉妹」の人間ドラマ。羨望、嫉妬、近親憎悪……といった身近な存在に抱いた感情を、持ち味ともいうべき笑いとペーソスの絶妙なバランスの中に注ぎ込み、リアルな人間ドラマとして描いている。

 今作に登場する兄弟・姉妹は、ともに相性最悪という設定。窪田演じる印刷会社の営業マン・金山和成が堅実でまじめなイケメンなのに対し、新井扮する兄の金山卓司は刑務所から出所したばかりの傍若無人なトラブルメーカー。窪田は、「吉田監督の演出はとても魅力的で日常に起こり得る、心情の静かなトーンやダークな色合いを引き出してもらい、気付けばご本人の人柄に惹かれていました。芝居の話や普段の会話をしていく中で、いつの間にか心の中の本音を見られている気がして怖くもありゾクゾクもしていました。役に寄り添ってもらったり、時に突き放されたり、どこか掴みどころのない方だからこそたくさん話をして監督と演者の感覚を近づけたいと努めていました」と述懐する。一方の新井は、「窪田君とうちが兄弟にみえるのか。それだけが心配です」と話している。

 そして、家業の印刷工場を切り盛りするなど仕事はできるがブスな姉・幾野由利亜に江上、工場を手伝う傍らグラビアなどの芸能活動をしているが頭は良くない妹・幾野真子に筧が息吹を注ぎ込んだ。江上は脚本を読み進めていくうちに由利亜に感情移入し、号泣したそうで「初めてしっかり挑んだ映画が犬猿で良かったですし、演じた役が由利亜で良かった!」と完全燃焼の様子。また、筧も「こんなにも素敵な映画で大切な役を任せて頂けたこと、憧れの監督や役者さんとご一緒させて頂けること、すべてチャンスだと思って役と一緒に自分も成長していく気持ちで一生懸命やらせて頂きました」と振り返っている。

 メガホンをとった吉田監督は、「久々のオリジナル作品。数年間、溜め込んだアイデアを全て放出し、やりたい事をやりつくしました。おかげさまで今は抜け殻です。妬み嫉みの行く先に見える、愛の形はどんなもんか見てやってください」とコメントを寄せている。映画では、2組の兄弟・姉妹の関係にあるとき変化が訪れ、それぞれの思いが交錯し、相性最悪のW犬猿ペアの抗争がエスカレートしていくという。

 「犬猿」は、2018年2月に全国で公開。