独自の地球温暖化対策を進める米カリフォルニア州のケビン・デリオン上院議長が来日し、日本記者クラブで会見。「トランプ政権のパリ協定離脱宣言にかかわらず、温暖化対策を進め、この分野で世界のリーダーとなる」と語った。

写真拡大

2017年8月1日、独自の地球温暖化対策を進める米カリフォルニア州のケビン・デリオン上院議長が来日し、日本記者クラブで会見した。カリフォルニア州の国内総生産(GDP)は国で比較すると世界第6位でフランス一国に匹敵すると指摘した上で、「トランプ政権のパリ協定離脱宣言にかかわらず、温暖化対策を進め、この分野で世界のリーダーとなる」と語った。

【その他の写真】

トランプ米大統領によるパリ協定からの離脱宣言などで、国際的な地球温暖化対策の行方が懸念されている中で、世界中が注目しているのが米カリフォルニア州の取り組み。同州は(1)2030年までに1990年比で温室効果ガスの排出量を40%削減する、(2)再生可能エネルギーを100%導入する―ことなどを目標としている。企業の排出量に上限を課し、排出枠の取引を認める「キャップ・アンド・トレード制度」を2030年まで延長することを決定している。

デリオン議長は「カリフォルニア州の自動車市場は巨大だ。気候変動枠組み条約の中でも、国の政府とは別の、州政府や地方自治体の取り組みが重要である」と言明。電気自動車(EV)の拡大など「自動車の脱炭素化」を進めるための新たな方策を検討していることを明らかにした。英国やフランスが2040年にガソリンなど化石燃料で走るエンジン車の販売を禁じる方針を発表したことについて「高く評価したい」と語った。

さらに「カリフォルニア州は経済成長が続く一方で、二酸化炭素の排出が減少、両者のデカップリング(切り離し)に成功した。州内に本社を置くEVメーカー、テスラ社は新工場などによって1万人の雇用を生み出す」と指摘。経済成長とパリ協定順守は両立すると強調、トランプ大統領のパリ協定離脱宣言を批判した。同州は米国きっての「ITの集積地」であり、強力な温暖化対策を進めることが企業のさらなるイノベーションや雇用の拡大にもつながるという。

トヨタの燃料電池自動車「MIRAI(ミライ)」は良い車と評価した上で、EVだけでなく他の環境対策車への支援策も打ち出す方針を示した。(八牧浩行)