エアーズロックと呼ばれる一枚岩を中心に、果てしなくひろがる広大な大地。イギリスによる入植が始まる前まで、オーストラリアには先住民アボリジニが自らの伝統文化を守りながら暮らしていました。国家としては1901年に始まったばかり。まだまだ若いこの国は、海岸沿いを中心に多くのビルや家が立ち並んでいます。

そんなコンクリートジャングルの中で薄れていくのは、いつだって古いカルチャー。ここオーストラリアも同じです。ただ、その流れにストップをかけるかのように、この夏から「オペラハウス」に先住民のアートが映し出されるようになりました。

シドニーの暗闇に映える
アボリジニ・アート

「Badu Gili」と名付けられたこのプロジェクションマッピング。すでに6月末にスタートしており1年間実施されるということです。「Badu Gili」とはシドニーの先住民であり、アボリジニの部族であるガディガル族の言葉で、「水の光」を意味しているそう。

カラフルな光が水面に映し出される様子は、近代化されて隅に追いやられていった彼らの魂が息を吹き返したかのよう。

忘れかけていた
「伝統」に触れるために

シドニーのシンボルでもあるオペラハウスに伝統的なアートを投影することで「先住民の文化を守っていこう」という強いメッセージがひしひしと伝わってきます。

オペラハウスのCEOであるLouise Herron AM氏はこのようにコメント。

「オペラハウスはオーストラリアの中でも、とても有名な場所。伝統文化を守っていき、『Badu Gili(水の光り)』がシドニーを訪れる人と地元のコミュニティー両方にとって、必要不可欠な存在となっていくことを期待しています

Licensed material used with permission by Sydney Opera House