腎臓機能が80歳超レベルと宣告された6歳児(画像は『ITV 2017年7月31日付「The boy who could not stop drinking」(Credit: MEN Media)』のスクリーンショット)

写真拡大

喉が渇いて何度も水を飲んでいた6歳息子の異変に気付いたのは、看護師の母だった。「腎形成異常」と診断された息子は、わずか6歳にして腎臓の機能が80歳以上のレベルだという。『Mirror』『ITV』など複数メディアが伝えた。

英ストックポートのオファートンに暮らすザック・ティアニー君(6歳)は、昨年のクリスマス頃に行った検査で「腎形成異常」と診断を受け、思春期までに透析もしくは腎臓移植をしなければならないと医師から告げられた。

ザック君の腎臓は正常な状態の25%しか機能しておらず、それは80歳以上の腎臓レベルなのだという。母親のミッシェルさん(36歳)は、息子の病についてこのように話している。

「息子は常に喉が渇いていました。私は看護師なので、息子の具合がどこかおかしいことに気付きました。真夜中に浴室で蛇口から水を飲んでいたのを見つけたこともありますし、同年代の子供のように成長していないのです。」

ザック君のような腎臓の病気は知名度が低く、世間から注目を集めることも少ない。腎臓病は気づいた時には手遅れというケースも珍しくなく、ティアニーさん一家は病気についてもっと多くの人に知ってもらおうと活動しており、腎臓病の研究機関「Kidney Research UK」への募金を広く呼び掛けている。そこで7月29日には、自宅で女性たちの会合「レディース・ナイト」を行ったところ、2,000ポンド(約29万円)の寄付を集めることに成功した。

ザック君はタンパク質や乳製品、脂質の量が制限された食生活をしているが、異常に喉が渇くこと以外はミッシェルさんと父デイヴィッドさん(38歳)、姉(8歳)と妹(5歳)、弟(1歳)とともに比較的普通の生活を送ることができるようだ。ミッシェルさんは「息子はとても勇敢で活発な子です。それにこの先、自分がどうなるのかということにも興味があるようです。でも腎機能が20%を下回ると、これまでのようにはいかなくなってしまいます」と不安を募らせる。

ザック君の祖母マリー・ディーンさん(59歳)は「みなさんの親切にとても感謝しています。集められた寄付は腎臓病の患者の透析に使われたり、孫と同じ病気の子供たちの治療や研究にあてられます」と話している。現在、一家はFacebookアカウント「Zach's Kidney Research Charity Uk」を作成し、寄付金サイト「JustGiving」で募金を呼び掛けている。

画像は『ITV 2017年7月31日付「The boy who could not stop drinking」(Credit: MEN Media)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)