ドイツの首都ベルリンで、公園のベンチに座るベトナム国籍のチン・スアン・タイン氏(撮影日不明、2017年8月2日入手)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】ドイツ政府は2日、独国内で亡命希望者を拉致したとしてベトナム政府を強く非難し、駐独ベトナム大使を呼んで抗議するとともに、ベトナム人情報員1人に国外追放を命じた。

 ドイツ外務省のマルティン・シェーファー(Martin Schaefer)報道官は、「ベトナム国籍のチン・スアン・タイン(Trinh Xuan Thanh)氏がドイツ国内で拉致された問題は、わが国の法律と国際法に対する前代未聞の恥ずべき侵害だ」と述べ、同氏を拉致したとしてベトナムの情報当局と大使館を非難した。

 その上でシェーファー報道官は、「決して容認できない行動の結果として、わが国は在独ベトナム大使館駐在のベトナム人情報員を『ペルソナ・ノン・グラータ(好ましからざる人物)』に指定し、48時間以内の国外退去を命じる」と宣言した。

 また、独外務省は拉致事件を受けて駐独ベトナム大使を呼び、「こうした行動はドイツとベトナムの国交を深刻に損ないかねない」と強調したという。

 独メディアによると、タイン氏は亡命を申請していたが、先月23日に首都ベルリン(Berlin)中心部の連邦議会や首相府に隣接する公園ティーアガルテン(Tiergarten)で武装した男たちに拉致されたという。今週に入り、ベトナム国営氏が31日にタイン氏が当局に出頭してきたと報じ、所在が明らかになった。

 タイン氏は国営ペトロベトナム建設(Petro Vietnam Construction)の前会長で、議員を務めた経験もあるが、現在は議員資格をはく奪され、共産党からも除名されて指名手配されていた。独DPA通信によると、ペトロベトナム建設に1億2500万ユーロ(約160億円)の損害を与えた責任を追及されているという。
【翻訳編集】AFPBB News