北海道で最高気温40度を超える日が来る??北海道で何が起きている!?

写真拡大

連日のように猛烈な暑さが続いた2017年7月。列島各所で30度以上の真夏日を観測したが、なかでも記録的だったのは北海道の暑さ。10日間以上真夏日が続いたり、南国・沖縄よりも最高気温が高くなるなど、驚きの現象が起こっているが、「涼しい」イメージの北海道に何が起こっているのだろうか。専門家に聞いたところ、過去にも北海道が沖縄より暑くなった日があり、その原因も判明していた。また、地球温暖化の影響で北海道の気温が100年あたり、およそ1.59度の割合で気温が上昇しているという事実も。このままでは北海道で最高気温40度を超える日が来る……? 詳しくご紹介しよう。

■過去にも、北海道が沖縄より暑くなった日があった!

お話を伺ったのは、ウェザーマップの池田沙耶香さん。過去にも、最高気温が沖縄より北海道の方が高くなった日はあったのだろうか。

「よくあることではありませんが、過去にも沖縄より北海道の方が最高気温の高い日はありました。北海道・帯広で7月に観測した最高気温の歴代トップ10は、いずれも同日の沖縄・那覇よりも気温が高くなっています。なかでも、帯広の7月第1位である37.8度を記録した1924年7月12日、同日の那覇は、最高気温が28.3度。その差は9.5度もありました」(池田さん)

過去には想像以上の気温を記録しているようだが、「北海道は涼しい」というイメージは、そもそも誤りなのであろうか?

「7月の平均気温を比べると、東京25.0度、那覇28.9度に対し、帯広は18.3度で、イメージ通り、北海道は涼しいと言えるでしょう。ただ、今回のように北海道が暑くなる日というのは、いくつかの要因が重なって起こる現象で、今後も起こり得ることなのです」(池田さん)

では、どのような現象が起きているというのか。詳しく聞いてみた。

■気温上昇の要因は「フェーン現象」「日照時間」「前日の気温」

「最大の要因は『フェーン現象』です。北海道には日高山脈など、中央部分に高い山があります。西よりの風が吹くと、この山を越えて道東に乾いた暑い風が吹き下り、道東の地域で突発的に気温が高くなりやすいのです。そのため、北海道の最高気温は帯広(河東郡音更町駒場)で観測されています」(池田さん)

フェーン現象とは、湿った空気が山を越えたときに、山の風下側の気温が上昇する現象。最大の要因はこのフェーン現象だが、他にも理由があるのだという。

「2つめの要因は『日照時間』です。7月は太陽から受け取る熱量が多い時期です。帯広で37.1度を観測した今年7月15日、日照時間が13.8時間。那覇よりも3.1時間長く、太陽から熱を受け取った量も多かったと言えるでしょう。そして3つめの要因が『前日の気温』です。気温の高い日が続くと、徐々に熱が溜まって、最高気温が高くなる傾向があります。今回も7月14日の最高気温は36.2度で、夜間も気温が下がりきらず、最低気温は19.4度。15日の帯広は午前7時には25度、午前9時には30度を超えて、グングン気温が上昇していきました」(池田さん)

このように、様々な要因が重なることで、沖縄より北海道の気温が高い日が生まれるようだ。
  
「地球温暖化の影響で、北海道では1898年から2015年にわたって100年あたり、およそ 1.59度の割合で気温が上昇しています。このままでは、北海道で最高気温が40度を超える日が来てしまうかもしれません。余談ですが、暑いイメージの沖縄は、先述の通り平均気温が高く、確かに暑いのですが、『記録的な暑さ』はほとんどありません。沖縄は小さな島国で、四方から比較的涼しい海風が吹くため、熱がこもらず異常な暑さにはなりにくいのです。そのため、北海道・帯広の最高気温が37.8度であるのに対して、沖縄・那覇の最高気温は35.6度しかありません」(池田さん)

梅雨が明け、夏はこれからが本番。暑さ対策を万全に、残り2カ月余りを乗り切ろう!

「教えて!goo ウォッチ」では「100年後の日本の気候はどうなっている?」という記事も公開中。気になる方はこちらもチェックしてみて。

●専門家プロフィール:池田 沙耶香
広島県出身。結婚・出産を期に天気予報の重要性に気付き、猛勉強の末2015年に気象予報士資格を取得、2016年からウェザーマップに所属。日々の生活に寄り添った、わかりやすい天気予報を目指す。NEXCO東日本「ドライビングウェザー」出演中。

(酒井理恵)

教えて!goo スタッフ(Oshiete Staff)