深澤孝治・セブン銀行ATMソリューション部部長 Photo by Takahisa Suzuki

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 アップルといえば、iPhone。ソニーといえば、ウォークマン。多くの企業には代名詞となる商品が付きものだが、あなたが普段利用している銀行の独自商品は、と聞かれて、連想するものはあるだろうか。

 住宅ローンはどの銀行でも扱っているし、投資信託などの金融商品も銀行は他社商品を売っているにすぎない。となると、お手上げという人も多いかもしれない。

 しかし、自宅や職場の近くにコンビニエンスストアのセブン−イレブンがあれば、店内にある現金自動預払機(ATM)を利用したことがある人も多いだろう。実はそれこそ、銀行業界において希少なセブン銀行の独自商品なのだ。

 セブン銀行のATMは他の銀行のものと違って既製品ではなく、ゼロからメーカーと二人三脚で開発した代物だ。また、次世代機の導入時には記者発表会を開くほど、セブン銀行はATMの開発に注力しており、「自社にとって最大の商品」と言ってはばからない。

 その理由は、セブン銀行の独自のビジネスモデルにある。通常の銀行と違って店舗をほとんど持たず、全国に約2万店あるセブン−イレブンへの設置を中心にATMネットワークを築いてきた。今やATMの設置台数は2万3000台を超え、年間取引件数は約8億件に上る。約2万4000店ある郵便局と並ぶ社会インフラといっても過言ではない。

 そのATMで、600超ある提携金融機関のキャッシュカードを持つ利用者が現金を出し入れすると、その取引の受け入れ手数料が提携金融機関からセブン銀行に落ちる仕組みだ。2017年3月期におけるセブン銀行の経常収益1131億円のうち、9割以上の1037億円をATM受け入れ手数料だけで稼ぎ出した。

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