キャリアの晩年はなかなか思うようにプレーできず、チームのタイトル獲得に貢献できなかった石川。写真:サッカーダイジェスト

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 FC東京の石川直宏が今季限りでの現役引退を発表した。しかしなぜ、8月2日というシーズン真っ只中のタイミングで、このベテランは重大な決断をマスコミに発表しようと思ったのか。  このタイミングで現役引退を発表した背景には、今季のFC東京の低空飛行がある。J1リーグでは19試合を消化して7勝5分け7敗の11位、しかも直近の5試合は勝ち星なしと結果がついてこない。大久保嘉人、太田宏介、郄萩洋次郎など大型補強をしたにもかかわらず、優勝争いに食い込めていない現状はクライシスとさえ言える。  そんなチーム状況を打破したいという思いもあって、石川は8月2日に現役引退を発表したのだ。 「(こういう状況だからこそ)発表したというのはあります。そういう刺激をうちのチームは間違いなく必要としていた。 FC東京に入ってきた時にギラギラしていた選手たちも今は大人しい。その雰囲気って僕の中ではすごい怖いこと。僕はずっとこのチームにいたので分からなかったことでしたけど、実際、今回移籍でうちに来てくれた選手たちもそうなってしまっている。 別にその選手が悪いわけではなくて、クラブの雰囲気がそうさせていると、そこに自分も凄い責任を感じていて……。ピッチから離れて客観的にチームを見ているから余計にそう感じる。だからこそ、そういうところをなくしたい。もっと言い合って、もっと求め合って、年齢、立場関係なしに、怪我人だって言っていいし。そういうところが必要なんじゃないかなと」  この熱い思いを、FC東京の選手たちはどう捉えるだろうか。その答は後半戦の戦いぶりで明らかになるはずだ。 取材・文:白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)

【石川 直宏(いしかわ・なおひろ)選手 プロフィール】ポジション :MF生年月日:1981年5月12日出身:神奈川県身長 / 体重:175cm / 70kg血液型:B型経歴:1997-1999    横浜F・マリノスユース                    1998年 神奈川県選抜(神奈川国体 ベスト8)        1999年 日本クラブユースサッカー選手権(U-18)大会 ベスト162000-2001  横浜F・マリノス2002.4-         FC東京 ※期限付き移籍加入2003.8-   FC東京 ※完全移籍加入         2003年 Jリーグ優秀選手賞、フェアプレイ個人賞         2004年 Jリーグオールスターサッカー 最優秀選手賞         2009年 Jリーグヤマザキナビスコカップ 優勝、Jリーグベストイレブン                 2010年 スルガ銀行チャンピオンシップ2010TOKYO 優勝         2011年 Jリーグディビジョン2 優勝、第91回天皇杯全日本サッカー選手権大会 優勝

代表歴2000年 U-19日本代表(AFCユース選手権イラン大会 準優勝)2001年 U-20日本代表(FIFAワールドユースアルゼンチン大会 出場)2002年 U-21日本代表(第14回アジア競技大会 準優勝)2003年 U-22日本代表、日本代表2004年 U-23日本代表(アテネオリンピック出場)、日本代表2009、2010、2012年 日本代表

出場記録(2017年8月2日現在)2016年 FC東京U-23J3リーグ戦2試合出場0得点<通算>J1リーグ戦289試合出場49得点J2リーグ戦23試合出場3得点J3リーグ戦2試合出場0得点カップ戦61試合出場13得点天皇杯29試合出場6得点ACL6試合出場0得点