「今は自分が大好き」と語る白斑のモデル(画像は『VitiligoGoddess 2017年7月19日付Instagram「(Judgement)From the moment we wake up, People judge us until they break us.」』のスクリーンショット)

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世界人口の約1%の確率で発症するとされる「尋常性白斑」は、皮膚の色素が消失してしまう慢性の皮膚疾患だ。25歳の時からその病を抱える米ルイジアナ州の女性は、周りの偏見や辛さを乗り越え現在はモデルとして活躍している。『The Sun』『Tuko.co.ke 24/7』など複数メディアが伝えた。

4児の母であり2人の孫を持つイオミコー・ジョンソンさん(Iomikoe Johnson、37歳)が白斑になったのは、今から12年前のことだった。最初は腕に現れた白い斑点を見て、がんだと思ったという。しかし白斑は目の周りや陰部に現れ、次第にその範囲が広がった。

幼い頃に肌の色が黒いため周りから冷たくなじられたジョンソンさんは、今度は2色の肌を持つせいでいじめられるのではないかという恐怖に怯えた。実際にジロジロと見てくる人もいれば、酷い言葉を投げかけてくる心無い人、あからさまに握手を拒否する人もいたそうだ。ジョンソンさんは当時の心境をこのように話している。

「白斑ができた時、自分の世界が終わってしまったように感じました。とても悲しかった。周りの大人からは偏見の目で見られ、子供たちからは怖がられました。一時は自殺を考えたこともあったのですが、私には子供がいたのでなんとか生きてこられたのです。」

白斑を隠すため、ジョンソンさんは1時間ほどかけてメイクで隠し、長袖を着て目立たないようにしていた。しかし現在の婚約者フィリップさんに出会ってからは、そんな状況が一変したという。フィリップさんは「どんな姿の君でも愛している」と言い、ありのままのジョンソンさんを受け入れてくれたのだ。

以降、ジョンソンさんはメイクで白斑を隠すことをやめ、素顔の自分をさらけ出すことにした。母親はメイクで白斑を隠すことを止めた娘の勇気に涙したそうだ。

「ある日、ウィニー・ハーロウ(カナダ出身の白斑のモデル)のFacebookを見て彼女をとても美しいと思ったんです。私と同じ病を抱えていても、彼女は自分の美を受け入れている。だから私もそうすべきだと思いました」そのように決心したジョンソンさんは、世間一般の人が“美しい”と評価するものの基準に疑問を感じていたこともあり、「それならば本当の美とは何か、自分が伝えていきたい」と思うようになった。

「私の子供たちは私がどんな姿であろうと愛してくれます。自分らしくあるべきだといつも励ましてくれるし、両親や姉妹は私を誇りに思い、美しいと言ってサポートしてくれています。今ではこの白斑は、目的を持って神から与えられたものであると理解しています。私が世間に伝えたいことは、皮膚の色で人の中身を決めることはできないということ。私は今の自分が大好きでとても美しいと思えるようになりました。私は歩く芸術作品“ヒューマン・アート”なのです。同じ病を抱える人たちには、私のことを知ってもらって励みにしてほしい。人に批判されても堂々として、他人と違う自分を受け入れ、そのユニークさを誇りに思えるようになって欲しいと願っています。」

ジョンソンさんのことを知った人々からは「そうよ、皮膚の色なんて関係ない。あなたは美しいわ」「最初見ると驚くけど、白斑は魅力的にも見えるね」「生き方が素敵」「本題とは関係ないけど、おばあちゃんには絶対見えないほど若々しくて美しいわ!」「私も白斑があるけどいちいち人に説明しなきゃならない。でもあなたに励まされた」「そうよ、白斑のモデルが存在するぐらいなんだから美しいのよ」といった声が寄せられている。

画像は『VitiligoGoddess 2017年7月19日付Instagram「(Judgement)From the moment we wake up, People judge us until they break us.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)