【全文】FC東京の石川直宏、引退発表会見。対戦して嫌だったDFは?

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今シーズン限りでの現役引退を発表した石川直宏。

FC東京のクラブハウスで行われた引退会見の全文をお届けする。

※石川の会見と代表質問を掲載。その他の質疑応答は割愛

石川 直宏(FC東京)

「皆さん、こんにちは。

天候の悪い中、私の引退会見にお集まりいただき誠にありがとうございます。

今朝自分の言葉で、自分のブログから発信をさせていただきましたが、そこに書いてある通り、自分自身は6月の末にまず社長の方に思いを伝え、そのなかで自分ができること、そして今だからこそ伝えられることの価値を自分の中ではっきりと持っているものを伝えたいと。

もちろんそれがピッチで表現できれば良いんですが、2015年8月から約2年間リハビリの時期が続いていまして、なかなかそういう姿が貢献できないもどかしさがある中で、言葉として伝えられるものがあるんじゃないかと。

そういったものを積み重ねていく中で、(引退の決断が)6月の末だったのであと半年弱、必ずピッチに戻ってそれまでにできることをしながらピッチでもう一度貢献する、自分らしいプレーをする、サポーターの皆さんが喜んでくれるという姿を見たい、という思いで決断に至りました」

「今の状況としましてかなりペースも上がってきていて、練習合流ももう少ししたらできるんじゃないかというところまで来てたんですが、先週膝じゃないんですけど、体が動けているからこそ古傷のふくらはぎを痛めて張ってしまった状態なので。

今はメニューをコントロールしながら復帰を目指しているところでいます。

今回こういった形で伝えさせていただきましたが、僕なりの決断だったり決意は、そういうものを伝えたから例えばチームメイト、クラブ、スタッフファンサポーターにその思いを一緒になって戦ってくれるとは思っていなくて。ただ僕個人が決断した思いなので。

ただ、そういう思いがそういう雰囲気を作り出して一つになって戦える、より一つになってこのクラブを成長させることができると感じたことがあったので。

ここから先は自分の中でも不安というよりも楽しみでしかなくて、どういう姿に自分もなるのか、クラブがなっていくのか、どういう影響を与えることができるのかというモチベーションの中できっとできるんじゃないかな、と。そういうふうに思っています。

まだ半年あるので今までの振り返りはせずに、前だけ見て、全てシーズンが終了した後にまた改めて言葉でもそうですし、プレーではどうだったかと反省であり次へと向かうステップにしてシーズンを終えたいと思っています」

――引退の決意を最初に伝えた相手

「正直ちょっと覚えてないですね。相談した、伝えた方は多くいたんですけど。

ちょうど去年の年末にJ3で復帰してから一回痛めて、痛みと腫れでこのまま現役を続けるのかどうかっていう迷いの中で。そっちの方が正直迷ってはいたんですけど、そこで相談させてもらったりとか、悩みっていう時間はあったんですけど。

今回は自分の中ではスパッと決まって。で、徐々に伝えさせてもらった形なので、正直誰が最初だったかは覚えていません」

――サッカーをする上で一番大切にしていたこと

一プレーヤーとして、この厳しい世界で生き残っていくために、自分がどういうプレーヤーであるべきかを一番頭に置きながら、自分のストロングポイントをどんな状況でも出せる選手。

ただ、怪我や移籍でそういう状況が出せない中で、本当にありがたかったのは応援してくれているサポーター、ファン、後押ししてくれる家族がいて。そういう方々のために期待してもらえるような、生き様を見せられる選手というか。

それが例え怪我であれ調子が悪い時であれ、そういう時も逃げずに立ち向かう姿勢であり…それは自分が不器用だからそれしかできなかったっていうのはあるんですけど、そういう正直な姿を見せることで一緒になって戦ってくれる方々がいて。

そこが自分の中ではプレーヤーとして一番自分らしくいる姿なのかなと思ってはいます」

――FC東京にこれだけ長く在籍した理由

「良くも悪くも自分と似てるのかな、と。

もちろん前に所属していた横浜F・マリノスは歴史もあって錚々たる選手がいて素晴らしいチームでしたけど。

自分が小平の練習場に足を踏み入れた時に、良い意味で心地良かったんですね。迎え入れてくれたところと、一生懸命にピッチの上で力を出し尽くす選手、先輩がいて。

自分ならここで力が発揮できる、発揮したいと思って積み重ねてきた結果が、あっという間でしたけれどこの16年、17年だったのかなと思います」

――マッチアップして一番嫌だった選手

「もしかしたらこれからそういう選手がいるかもしれないので、今一番とは言えないですけど(笑)。それは僕も望んでいるところで。自分が試合に出ればそういう選手と対戦できるっていう。

そういうものもありますけど、一緒に切磋琢磨してなおかつ同級生で刺激を受けて、今は違うチームにいますけど、セレッソの茂庭(照幸)は自分の中でも負けたくない相手の一人でしたし、本当に嫌でしたね。

同じチームでしたけど相手として戦ってみて改めて彼の良さだったりポテンシャルの高さを感じたし、同じチームの紅白戦をやっていても彼のずる賢さとクレバーさ、体の強さ。

彼は僕の中ではずっとライバルですし、嫌な相手でしたね」

――石川選手にとってファンとは

「なかなか言葉に表しづらいんですけど、うーん。

ここにいる多くの方々が一度は味の素スタジアムに足を運んでくれていると思うんですけど、たぶん来てくれた方々が感じる思いそのままだと思います。

先日の鹿島戦でスタジアムを一つにしたいという思いで行動に出ましたけど(石川は試合前、ゴール裏を訪れサポーターとコミュニケーションを図った)。

久々だったんですよね。グラウンドでサポーターの声援を受けてプレーすることは今まで多くありましたけど、ああいった場に自分が一人で行ってそのエネルギーを一人で受けたことは今までなかったので。

このエネルギーこそが自分の源で、クラブの源で。逆を言えば、僕らの力がファン、サポーターの方々の試合を応援する、生きる力、源になっている。

だからあの場にいればそういう雰囲気をきっと感じてもらえると思うし、そこに言葉はいらない。感じてほしいし、自分はそういうふうに感じながらプレーしてきたので。

いつもいて当たり前の、時にいろいろ指摘を受けながら共に成長できる関係だと思います」