収穫された小麦(2017年5月6日撮影、資料写真)。(c)AFP=時事/AFPBB News

写真拡大

【AFP=時事】地球温暖化で二酸化炭素(CO2)排出量が上昇することによって、コメや小麦などの主要生産物に含まれるタンパク質の量が大幅に減少し、社会的弱者が発育阻害や早死にの危険性にさられる恐れがあるとする論文が2日、発表された。

 米ハーバード大学(Harvard University)の研究者らが英学術誌「エンバイロメンタル・リサーチ・レターズ(Environmental Research Letters)」に発表したこの研究は、温暖化が作物のタンパク質含有量に与える影響を数値化した初の試み。

 研究チームの計算によれば、CO2濃度の上昇によって2050年までに大麦のタンパク質含有量は14.6%減少し、コメは7.6%、小麦は7.8%、ジャガイモは6.4%減る。

 研究チームは、CO2の排出によってタンパク質をはじめとする植物の栄養素がどのような仕組みや理由で減少するのかは解明できていないとする一方で、大気中のCO2濃度の上昇により2050年までに世界中で新たに1億5000万人がタンパク質欠乏症にかかる恐れがあるとしている。

 十分なタンパク質を摂取しないと、発育が妨げられ、病気にかかりやすくなり、早死にする危険性も非常に高まる。

 論文は、「CO2濃度が予測通り上昇し続ければ、コメ、小麦、その他の主要生産物の栄養価が低下し、2050年までに18の国々で食物から摂取するタンパク質の量が5%以上減少する恐れがある」と指摘している。

 世界人口の76%は1日に摂取するタンパク質の大半を植物由来の食べ物に頼っており、特に貧困地域でその傾向が顕著となっている。
【翻訳編集】AFPBB News