ナガタタケシとモンノカヅエによるアートデュオTOCHKAは、キャンバスではなく、空中に描く光のアニメーションを制作しています。

子どもが無邪気にラクガキをするように、夜の街が色づいていく。今回は、遊び心いっぱいの「PiKAPiKA」プロジェクトを紹介します!

夜を賑わす「光の軌跡」

生きているように空中を舞う、仲間と一緒にお祭り騒ぎをしているみたいな躍動感あふれる光たち。動画を撮影した後にコンピューターで映像加工をしているのではありません。

デジタルカメラのシャッタースピードを遅くした状態で「光の軌跡」を撮影します。パラパラ漫画のように何枚も繋げてできたコマ撮りアニメーションをイメージすればOK。簡単そうに見えますが、下絵が描けないぶん、頭の中のイメージをそのまま宙に表現しなければなりません。これによって、偶然から生まれる個性的な絵が誕生しているんですね。

アーティストたちが描くのではなく、プロジェクトの参加者たちが描く。ゆえに、"ヘタウマなイラスト”が出来あがるのが、PiKA PiKAのおもしろいところ。

「個人の自己表現に止まらず、複数の人間が共有できる場になるようなアニメーションを生み出す」

これが、TOCHKAの仕事をする上でのモットーなんです。

光により繋がっていく

もともとTOCHKAは、クラブで映像演出をするVJや、ステージでのライブパフォーマンスをメインに活動していました。

彼らがクラブで活動していた2003年頃、アメリカをはじめとした世界中のストリートアーティストたちが来日しており、訪れた外国人が壁や電信柱など街中にグラフィティを残すことが頻繁にあったそう。夜の街に溢れた違法なラクガキに触発されたことが、今の二人に大きく影響しているのです。

それに加え、当時はデジタルカメラの性能が向上し、大衆向けのデジカメが広く普及した時代。アマチュア向けのカメラでも長時間露光撮影機能がつき、光源の軌跡まで撮影できるようになっていました。

これを活かして、ライトペインティングした時は、「まるで光が物質化したかのような驚きがあった」と、TOCHKAは言います。

すっかり光のイリュージョンの虜になった彼らは、クラブ仲間やクリエイティブ関係者を集めて“光のグラフィティ”を始めたのです。

コミュニケーションの場となったこの遊びを「PiKAPiKA」と名付けた後に、日本だけではなく海外でも制作するようになり、ネットで短い動画を配信するまでに。それを一本にまとめたのが上の映像です。

街中に楽しいグラフィティを

ストリートアーティストのように、心ゆくまでグラフィティを楽しめるんだから、一度でいいからやってみたい!現在開催中の展覧会では、ライトペインティング体験のできる作品展示を行なっているそうです。以下の情報をチェック。

【展覧会情報】
■展覧会名:カミナリとアート 光/電気/神さま 
■会期:2017年7月15日(土)〜9月3日(日)
■時間:9:30〜17:00(最終入場時間 16:30)
■休館日:月曜日(ただし、8月14日は開館)
■会場:群馬県立館林美術館
■観覧料:一般 610円、大高生 300円、中学生以下、障害者手帳等をお持ちの方とその介護者1名は無料

Licensed material used with permission by (C)TOCHKA