仏南東部ビエンヌ郊外サント・コロンブの遺跡発掘現場(2017年7月31日撮影)。(c)AFP=時事/AFPBB News

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【AFP=時事】フランス南東部ビエンヌ(Vienne)郊外で、古代ローマ(Rome)時代の豪邸や公共建物の街区遺跡が見つかった。保存状態は極めて良好とされ、考古学者らはこれを「リトル・ポンペイ(Pompeii)」と呼んでいる。

 遺跡が発見されたのはリヨン(Lyon)から南に約30キロのローヌ(Rhone)川沿い。ローマ時代の劇場と寺院で有名なビエンヌは、北のガリア(Gaul)と南仏のローマ属州ガリア・ナルボネンシス(Gallia Narbonensis)とを結ぶルート上にある当時栄えていた地域だった。

 発掘現場は住宅団地の建設用地で、7000平方メートルほどの広さを誇る。中には紀元1世紀の建物跡が複数含まれていた。これらの建物には約300年にわたり人が住んでいたが、火事で放棄されたと考えられるという。遺物の多くは住民が逃げた時のまま保存されていた。発掘にあたっている考古学者の一人は、遺跡の様子をイタリアのポンペイ(Pompeii)を彷彿とさせると説明している。

 部分的に残存している構造物のなかには「バッカナリアンハウス」と呼ばれている豪邸もある。床のタイルに描かれているのはギリシャ神話の酒の神「ディオニュソス(Dionysus)」の巫女(みこ)たちと「サテュロス(satyrs)」と呼ばれる半分が人間、半分がヤギの精霊の姿だ。考古学者らによると、この家は裕福な商人のものだったと思われるという。ディオニュソスは、「バッカス(Bacchus)」としても知られる。

 別の建物跡からも精巧なモザイクが見つかった。ここには牧歌と喜劇の神「タレイア(Thalia)」が半裸姿で牧神「パン(Pan)」に連れ去られる様子が描かれていた。

 このモザイクは、ビエンヌのガロ・ロマン(Gallo-Roman)文明博物館で、2019年に展示される予定。現在、慎重な作業が進められており、今後保存修復作業が行われる。
【翻訳編集】AFPBB News